秋田県における大雪等の被害に係る政府調査団の派遣について
平成26年2月初旬、秋田県南部において昨年度を大きく超える積雪が記録され、大きな被害が発生したことを受けて、西村康稔内閣府副大臣を団長とする政府調査団が2月6日に秋田県に派遣され、大雪被害の被災現場の調査とともに、被災自治体の首長等と意見交換を行いました。
(1)被害の状況容
横手市・湯沢市など秋田県南部において、多いところでは2mを超える積雪で、2月5日時点で死者13名、負傷者115名という人的被害が発生しました。死者13名のうち11名が高齢者であり、多くが屋根からの転落によるものでした。
(2)現地調査の概要
○横手市大沢地区(果樹園)
ぶどう棚が雪に埋没している現場を視察しました。一部棚の倒壊、枝折れ被害があり、ぶどう栽培者からは、除雪作業の人出が足りず継続する降雪への対応が困難であること、融雪による更なる被害への懸念などのご意見がありました。
○横手市赤坂総合公園(雪捨て場)
東京ドームの約半分ほどの面積の場所に、20m近くの雪が積みあがった現場を視察しました。市内には同様の雪捨て場が18か所用意されていました。
○湯沢市三関地区(果樹園)
黄桃、さくらんぼのパイプハウス、リンゴ園を視察しました。1・7mを超える積雪による重みでパイプハウスが湾曲するなどの被害を確認しました。
(3)今後の課題
短期的な対策としては、交付税・交付金等による適切な財政支援や、農業者への支援、除雪機械等の貸与、除雪に対応する人員の確保など、様々な手段による柔軟な支援が必要であり、中長期的・抜本的な対策としては、融雪・除雪・耐雪等の技術開発、高齢化が進む地域社会のサステナビリティに向けた対策、ボランティア等の活用を含む共生社会の構築などに取り組んでいく必要があることが確認されました。

秋田県副知事、横手市長、湯沢市副市長等と意見交換する西村副大臣(秋田県平鹿地域振興局)

ぶどう園の被害状況説明を受ける西村副大臣(横手市山内大沢地区)