防災 Q&A

Q:被災者に物資を送るにはどうしたらいいですか。

A: 被災地の状況について情報を得ながら、そのときどきに求められる、ニーズにあった物資を送りましょう。

 東日本大震災では、津波により東北地方の太平洋沿岸一帯に広域な被害がでたことから、今もなお、支援を必要としているたくさんの方がいらっしゃいます。被災者が生活自立に歩みだし、復興に至るまでには相当な時間がかかりますから、いっときの流行りのような支援ではなく、長期的に支援していく意識をもっていただくことが大切です。そして、せっかくの善意が被災者の迷惑にならないためにも、送る側の配慮が必要です。
  被災地で迷惑になるのは、使い古しの汚れたものを送ること、必要であった時期を過ぎた物資が余剰状態になること、様々な品目が一つの段ボールに入っていて、被災地で仕分けが必要なものです。
  反対に、喜ばれる送り方は、個人で直接被災地に送るのではなく、今被災者が必要としている物資を把握し、具体的な品名で募集をしている団体に送ることです。同一の品をまとめて送ることで、被災地で仕分ける負担をなくし、必要なところにいち早く届けるメリットがあります。物資を送る際には、受け取った人が嬉しいと思える、質の良いものを選びましょう。
  「ないよりはまし」という品を送ると、被災者の心を傷つけてしまうことがあります。送る前に、受け取る人が喜ぶか、物資を見直すようにしましょう。
  これからも息の長い支援をお願いします。

イラスト:井塚 剛

危機管理教育研究所 危機管理アドバイザー 国崎 信江
くにざき・のぶえ
阪神・淡路大震災を機に、女性の視点を生かして自然災害から子どもを守るための研究を始める。防災・防犯関連の著作、講演のほか、内閣府・文部科学省など多くの防災関連の専門委員も務めている。

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