日本の火山 vol.14 草津白根山[群馬県・長野県]

世界有数の強酸性火口湖

 草津白根山は、長野県と群馬県の県境に位置する、白根山(2160m)、本白根山(2171m)、逢ノ峰(2109m)を中心とした、山々の総称。
 比較的なだらかな山頂付近には、いくつもの火口があるが、中でも最大の湯釜は、直径約300m、水深約30m。火山活動による硫黄成分が溶け出し、pH値は1程度という世界有数の強酸性の湖である。
 近年の噴火では、溶岩の流出はなく、水蒸気爆発による火山灰や噴石を噴出している。1983年、湯釜の水蒸気爆発で、人頭大の噴石を約600mの範囲に放出。降灰は約60km離れた渋川にまで達した。1970年代には、火山ガスによる死亡事故が発生し、この後、硫化水素ガス自動警報装置設置等の安全策がとられている。現在、湯釜付近は、熱活動の高まり、火山ガスの噴出もみられ、活動が活発な傾向にあることから、一部立入禁止となっている。
 一方、火山の恩恵は古来より人々を癒してきた。草津白根山東麓には、日本有数の酸性度と、日本一といわれる温泉湧出量を誇る草津温泉がある。

草津白根山の湯釜

草津白根山
活動的で特に重点的に観測研究を行うべき火山に指定されている。平成21年4月10日に噴火警戒レベル1・平常と発表後、予報警報事項に変更はない(7月1日現在)。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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