Disaster Report 災害報告

泉内閣府大臣政務官(防災担当)のチリ・ハイチ訪問について

泉健太内閣府大臣政務官(防災担当)は、 4月28日(水)から5月4日(火)までの間、チリ共和国及びハイチ共和国を訪問しました。

(1)チリ共和国

 本年2月に発生したチリ中部沿岸を震源とする地震・津波について、政府関係者とチリの災害対策や今後の復興に向けた取組等に関して意見交換を行うとともに、被災現場を視察しました。
 政務官というハイレベルのチリ訪問は、日本のチリへの関心の高さの表れと受け止められ、各訪問先で日本の経験を生かした今後の協力に期待が表明されました。また、マスコミの関心も高く、多くの地元報道陣の取材を受けました。

(1) 4月29日(木)
 首都サンティアゴにおいて、外務省、国家緊急対策室(ONEMI)、国家女性事業局(SERNAM)を訪問し、政府要人等と意見交換を行いました。
・外務省
 アルフォンソ・シルバ外務次官代行からは、日本政府からの支援に対して感謝が述べられるとともに、今回の地震を契機として、日チリ間の協力関係が更に進展することへの期待が述べられました。
・国家緊急対策室(ONEMI)
 ONEMIでは、まず、今回の地震の被災状況や、チリの現行の早期警報システム、チリの耐震化の取組み等について説明があり、ビセンテ・ヌニェス長官は、日本からの支援への感謝とともに、今後、日チリ間での防災分野での協力への期待を述べました。泉政務官より、日本の早期警報システムを紹介したところ、チリでは、2012年には日本方式の地上デジタル放送が開始されることもあり、日本方式のデジタル放送技術を生かした早期警報システムへの関心が示されました。
・国家女性事業局(SERNAM)
 泉政務官は、男女共同参画も所掌していることから、カロリナ・シュミット国家女性事業局大臣と面談し、9月に日本で開催されるAPEC女性リーダー会合への出席を同大臣に要請しました。

ONEMI長官との面談後の取材(右端ONEMI長官)(チリ・サンティアゴ)

被災地を視察(チリ・コンセプシオン市)

(2) 4月30日(金)
 地震・津波の被害の大きかったビオビオ州タルカウアノ市及びコンセプシオン市を訪問し、州知事及び両市長より、災害への対応や復興に向けた取り組み等について話を伺ったほか、被災現場を視察しました。
・タルカウアノ市
 ガストン・サーベドラ・タルカウアノ市長より、被災状況と復旧状況が説明され、住民は津波の怖さを認識して避難したので、人的被害は最小限に抑えられたことが紹介されました。また、今後の街づくりや早期警報システム整備における日本への期待が表明されました。
・ビオビオ州
 ジャケリン・バン・リセルベルゲ・ビオビオ州知事より、今回の地震では、通信網が途絶し早期警報システムの重要性が認識されたこと、冬に備えて2万戸の仮設住宅を設置することが計画されているほか、住宅の再建や港や道路の修復、雇用対策などの復興計画を進めていることなどが紹介されました。
・コンセプシオン市
 パトリシオ・クン・コンセプシオン市長より、コンセプシオンには3階以上の建物が970棟あり、全て避難経路が確保されていたため、それらの住民は皆避難できたものの、津波警報が機能せず予想以上の死者が出たことなどが紹介されました。

(2)ハイチ共和国

 5月2日(日)、泉政務官は、ハイチを訪問し、現地に派遣されている我が国のPKO連絡調整所や大使館の案内で、本年1月に発生した大地震からの復旧・復興状況を視察するため、シャン・ド・マルス広場(被災者テント村)や避難民キャンプ建設状況等を訪問しました。

被災者テント村にて(ハイチ)

チリ大地震について

地震概要
 ・日時…現地時間2月27日午前3時34分(日本時間同日午後3時34分)
 ・震源地…首都サンティアゴの南西約320km(第2の都市コンセプシオンの北北東115km)
 ・地震の規模…マグニチュード8.8
被害状況
 ・死者数…486人、行方不明者数…79人
 ・被災者…200万人以上

ハイチ大地震について

地震概要
 ・日時…現地時間1月12日午前4時53分(日本時間13日午前6時53分)
 ・震源地…首都ポルトープランス郊外約15km
 ・地震の規模…マグニチュード7.0
被害状況
 ・死者数…約22万2500人、行方不明者数…約400人
 ・被災者数…約370万人
※詳細は次頁のアジア防災センター是澤所長の調査報告をご参照ください。

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