令和8年版 防災白書|第2部 第2章 5 火山災害対策


5 火山災害対策

(1)火山調査研究推進本部

文部科学省においては、令和5年6月に改正された「活動火山対策特別措置法」に基づき、令和6年4月に設置された火山調査研究推進本部(本部長:文部科学大臣)の着実な運営、噴火履歴・火山体構造等の基礎情報調査及び常時観測点の強化・運用を行った。火山調査研究推進本部においては、火山に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策の立案及び火山に関する総合的な調査観測計画の策定についての検討を進めた。

(2)火山の機動観測体制の構築

文部科学省においては、火山調査研究推進本部の方針の下、国立研究開発法人防災科学技術研究所における、大学・研究機関等との協力による機動観測体制を構築し、火山噴火時など機動的・重点的な観測が必要な火山の観測を行った。

(3)火山の研究開発や火山専門家の育成・継続的な確保の推進
  • 即戦力となる火山人材育成プログラム
  • 文部科学省においては、火山研究者を目指す社会人等への学び直しの機会提供、関連分野の研究者等の火山研究への参画促進、自治体等における実務者への火山の専門知識・技能の取得支援等を行うことで、幅広い知識・技能を習得した即戦力となる火山研究・実務人材の育成を目指した。

  • 次世代火山研究・人材育成総合プロジェクト
  • 文部科学省においては、火山災害の軽減に貢献するため、従前の観測研究に加え、他分野との連携・融合を図り「観測・予測・対策」の一体的な研究の推進及び広範な知識・高度な技術を有する火山研究者の育成を目指した。

(4)火山噴火及びその災害誘因の予測等に関する基礎的研究の推進

文部科学省においては、「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第3次)の推進について(建議)」に基づいた5か年計画(令和6~10年度)により、国立大学法人等における火山現象の解明、火山噴火の発生や推移の予測、火山灰や溶岩の噴出などの災害誘因の予測などに関する基礎的研究や、防災リテラシー向上のための研究を推進するとともに、大規模火山噴火など、災害科学として特に重要な事象について総合的研究を実施し、関連分野間の連携強化を通じた「総合知」による成果創出を目指した。

国立研究開発法人産業技術総合研究所においては、火山噴火推移予測研究の推進のため、活動的火山の噴火履歴、災害実績・活動状況等の地質学的調査及び噴火機構やマグマ上昇過程モデル化のための観測研究・実験的研究を行った。

(5)海域で発生する地震及び火山活動に関する研究開発

(再掲 第2章2-1(6)

(6)火山噴火に起因した土砂災害の減災手法に関する研究

国立研究開発法人土木研究所においては、火山噴火に起因した土砂災害に対する緊急減災技術や事前対策技術の開発に関する研究を行った。

(7)火山現象に関する研究

気象庁においては、気象研究所を中心に火山現象の即時的把握及び予測技術の高度化に関する研究等を推進した。また、火山噴火予知連絡会や令和6年4月に設置された火山調査研究推進本部を通じて関係機関と緊密な連携を図り、火山現象に関する研究を推進した。

(8)海域火山の活動状況把握

海上保安庁においては、航空機による南方諸島及び南西諸島方面の海域火山の温度分布、火山性変色水の分布等の調査や、測量船による海底地形調査を行い、海域火山基礎情報の整備及び提供を引き続き行った。


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