第5章 国際防災協力
1 多国間協力
(1)国際防災協力の推進
内閣府においては、国連国際防災戦略(UNISDR)事務局を通じた国際防災協力の推進、アジア防災センター等を通じた地域内防災協力を図るとともに、各種国際会議の場での我が国の知見の発表等により国際防災協力を推進する。また、第3回国連防災世界会議の開催国として、2015年以降の新たな国際的な防災の取組指針策定に向けて貢献していくための調査及び情報発信を行う。
- 26年度予算額
- 190百万円
- 25年度予算額
- 177
- 差引増△減
- 13
(2)国連防災世界会議の開催
平成27年3月に我が国で開催される第3回国連防災世界会議においては、兵庫行動枠組(HFA)の後継枠組の策定を行うとともに、東日本大震災の被災地の復興の現状や我が国の防災に関する経験と知見を国際社会に発信する。
- 26年度予算額
- 508百万円
(3)消防の国際協力及び国際貢献の推進
消防庁においては、我が国が蓄積する知見を効果的に活用した内容の国際消防防災フォーラムをアジア諸国の消防防災分野に携わる人材を対象に海外で開催し、アジア諸外国の消防防災能力の向上を図る。また、日韓間における消防行政の現状と課題について、情報交換、改善策の検討等を行い、消防の連携・協力、消防制度の発展、地方レベルでの消防交流等を推進する。
- 26年度予算額
- 6百万円
- 25年度予算額
- 9
- 差引増△減
- △3
(4)国際消防救助隊の海外派遣体制の推進
消防庁においては、国際消防救助隊の一層の強化を図るため、迅速な派遣体制の整備を図るとともに、全国で展開される国際消防救助隊の連携訓練の支援や教育訓練の核となる指導員の育成、また全ての国際消防救助隊登録消防本部を対象にしたセミナーの開催など国際消防救助隊員の教育訓練等の一層の充実を図る。
- 26年度予算額
- 17百万円
- 25年度予算額
- 16
- 差引増△減
- 1
(5)消防防災インフラシステムの海外展開の推進
消防庁においては、急速な人口増加や経済成長に伴い、火災や爆発のリスクの増大が指摘されている新興国に対して消防防災設備、車両、資機材等の展示・実演等の現地ワークショップ、フォローアップやトップセールスなどを実施し、我が国の消防防災インフラシステムの海外展開を推進する。
- 26年度予算額
- 3百万円
- 25年度予算額
- 0
- 差引増△減
- 3
(6)国際機関への拠出
外務省においては、国連等と協力し「兵庫行動枠組2005―2015」の着実な実施を推進するため、その中核となる国連国際防災戦略(UNISDR)への拠出を行う。また、リアルタイムに世界の災害情報を提供するリリーフウェブ等を管理・運営する国連人道問題調整事務所(UNOCHA)の活動を支援する。
- 26年度予算額
- 216百万円
- 25年度予算額
- 262
- 差引増△減
- △46
(7)衛星を利用した防災に関する国際協力の推進
文部科学省においては、アジア太平洋地域において災害関連情報を共有することを目的として我が国が主導する「センチネル・アジア」プロジェクトや、参加国が最善の努力で大規模災害被災地の衛星画像を無償提供する国際協力枠組みである国際災害チャータと連携して、陸域観測技術衛星「だいち」によって撮影した被災地のアーカイブデータの提供、超高速インターネット衛星「きずな」により、アジア太平洋地域のブロードバンド環境の整っていない地域等に対し、「センチネル・アジア」の緊急観測データ等の配信を行う等、海外の災害状況把握に貢献する。
- 26年度予算額 運営費交付金
- 112,133百万円の内数
- 25年度予算額 運営費交付金
- 109,769百万円の内数
(8)地球地図整備
国土地理院においては、世界の地理空間情報当局が協力して地球全陸域の統一仕様の地理空間情報を整備する「地球地図プロジェクト」を地球地図国際運営委員会の事務局として推進し、地球地図の整備を進めるとともに、開発途上国における円滑なデータ更新に関わる技術開発を行う。また、整備されたデータの防災分野での活用を行う。
- 26年度予算額
- 32百万円
- 25年度予算額
- 31
- 差引増△減
- 1
(9)防災分野の海外展開支援
国土交通省においては、世界における水防災対策の推進及び我が国の水防災技術の海外展開に資する環境整備等に寄与するため、国連における水防災に係る国際目標・指標等の策定に関する活動を推進する。
- 26年度予算額
- 65百万円
- 25年度予算額
- 65
- 差引増△減
- 0
(10)気象業務の国際協力
気象庁においては、アジア太平洋域各国へ台風や豪雨等の監視に資する静止気象衛星画像の提供を行う。また、アジア太平洋域各国に台風の解析及び予報に関する資料や、季節予報資料、気候監視情報等を提供するとともに、利用技術や人材育成を支援する活動を行う。
(11)北西太平洋津波情報の提供
気象庁においては、北西太平洋域における津波災害の軽減に資するため、米国海洋大気庁太平洋津波警報センターと連携し、津波の到達予想時刻や予想される高さ等を北西太平洋関係各国に対して提供する。
(12)生態系を活用した防災・減災対策の推進
環境省では、三陸復興国立公園の取組や、平成25年11月に仙台市で開催した「第1回アジア国立公園会議」の結果を踏まえ、平成26年11月にオーストラリアで開催される「第6回世界国立公園会議」において、「自然災害からの復興や減災に対する保護地域の役割」について議論を主導し、ガイドラインをとりまとめる。
- 26年度予算額
- 34百万円
- 25年度予算額
- 96
- 差引増△減
- △62