2−4 国際復興支援プラットフォーム(IRP)



2−4 国際復興支援プラットフォーム(IRP)

国連防災世界会議で採択された兵庫行動枠組において,災害リスク軽減のための優先すべき課題として,災害復興過程における災害予防の観点の取り込みの必要性が位置づけられ,このための国際支援の枠組の強化を図ることが盛り込まれた。

兵庫行動枠組(抄)

戦略目標(C)

「被災したコミュニティの復興に際し,リスク軽減アプローチを緊急時の備え,応急対応,復興プログラムの設計,実施に計画的に取り入れる」

行動の優先順位4(ii)(H)

「災害リスク軽減対策を災害後の復旧・復興過程に盛り込み,専門技術,知識,教訓の共有を通じて長期的な災害リスクを減少させるための能力向上など復興段階に活用する」

これを踏まえて,2005年5月,我が国をはじめUNDP,UNISDR,UN/OCHA,ILO,アジア防災センター,世界銀行,IFRCなどの機関の連携により,より良い災害復興のための国際支援の枠組である「国際復興支援プラットフォーム(International Recovery Platform:IRP)」の活動を展開していくことが確認され,兵庫県がHAT神戸(神戸東部新都心)に活動の拠点を提供し,兵庫行動枠組に基づく国際的な復興支援の活動が開始された。

IRPは,被災後の円滑なよりよい復興を支援するためのネットワークと枠組の充実を図ること,復興に関する教訓の発信や復興に向けた共通手法・仕組みを開発すること,被災後の復興計画・構想策定に助言や支援を行うこと,より長期の開発計画と確実に連携しながら各国の復興への対応力を高めることなどを目的に活動を行っており,年1回の国際復興フォーラムの開催,復興事例データベース及び分野別復興ガイドラインの作成等に取り組んでいる。

2008年度においては,内閣府,兵庫県,アジア防災センター等の共催により,2009年1月26日及び27日に兵庫県神戸市において『国際復興フォーラム2009』を開催した。本年は「環境に配慮したよりよい復興をめざして」をテーマに,環境再生・創造,地球温暖化防止など環境配慮の側面も考慮した復興のあり方について議論が交わされた。フォーラムには,両日あわせて28カ国,10国際機関から,のべ300名の参加があった。

また,復興事例データベース及び分野別復興ガイドラインの作成については,アジア防災センターにおいて,1984年以降の約30の主要災害についてのデータベースが整備されつつあり,近年発生した災害については,住宅復興,生活再建,男女共同参画等の分野ごとに具体的な復興事例の分析が行われ,分野別復興ガイドラインの作成も進められている。


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