平成18年度予算額 2,372百万円 平成17年度予算額 2,733 差引増△減 △361
4−2 阪神・淡路大震災に関する復興対策
(1)災害公営住宅等の家賃の低減
総務省及び国土交通省においては,低所得の被災者の居住の安定等を図るため,災害公営住宅等の家賃について,地元地方公共団体が特別に減額する場合の特別措置として,入居後10年間(激変緩和としての5年間の移行措置を含む),その減額分の一定割合を国が補助するとともに,地方負担について,特別交付税措置を講ずる。
(2)災害公営住宅等の家賃の低減
総務省及び国土交通省においては,低所得の被災者の居住の安定等を図るため,災害公営住宅等の家賃について,地元地方公共団体が特別に減額する場合の特別措置として,入居後10年間(激変緩和としての5年間の移行措置を含む),その減額分の一定割合を国が補助するとともに,地方負担について,特別交付税措置を講ずる。
(3)震災復興事業に係る特別の地方財政措置
総務省においては,被災市街地復興特別措置法に基づく「被災市街地復興推進地域」において被災地方公共団体が実施する土地区画整理事業及び市街地再開発事業について,引き続き,国庫補助事業に係る地方負担額に充当される地方債の充当率を90%に引き上げる(従来30%)とともに,その元利償還金について普通交付税措置を講ずる。
(4)要保護児童生徒に対する援助
文部科学省においては,災害のため経済的な理由で就学困難となった小・中学校の要保護児童生徒に援助を行った市町村等に対し補助を行う。
平成18年度予算額 2百万円 平成17年度予算額 2 差引増△減 0
(5)地震防災フロンティア研究
独立行政法人防災科学技術研究所においては,兵庫県の協力のもと,兵庫県神戸市に設置した地震防災フロンティア研究センターにおいて,多分野の研究者等の連携により,医療システムの地震時の防災力を向上させるための研究開発やITを活用した自治体の危機管理技術の研究開発等を行う。
(6)実大三次元震動破壊実験施設を活用した耐震工学研究
独立行政法人防災科学技術研究所においては,あらゆる構造物等の挙動をモデル化し,それにより,構造物等の破壊過程をシミュレートする技術(数値振動台)の確立を目指して,世界最高性能の実大三次元震動破壊実験施設(E−ディフェンス)を活用した研究開発や,構造物崩壊をシミュレーションする技術の開発等を推進する。
(7)被災者向け住宅確保対策
国土交通省においては,次の措置を講ずる。
a 低所得の被災者の居住の安定等を図るため,平成18年度予算において,災害公営住宅等の家賃の特別低減対策のための補助を行う。
b 住宅金融公庫の災害復興住宅融資等による住宅の再建について,引き続き事業を推進・支援する。
c マンションの復興の促進のため,優良建築物等整備事業等により,引き続きその推進を支援する。
(8)被災地域の再生等のための面的整備事業の推進
国土交通省においては,被災市街地復興推進地域等の再生,被災者のための住宅供給及び新都市核の整備のため,土地区画整理事業,市街地再開発事業,住宅地区改良事業,及び住宅市街地総合整備事業等について,引き続き制度拡充等により推進・支援する。
(9)幹線道路等の整備推進
国土交通省においては,次の措置を講ずる。
a 緊急輸送道路ネットワークを構成する高規格幹線道路等
阪神地域の交通の円滑化はもとより,緊急時における交通の多重化,代替性を確保するため,緊急輸送道路ネットワークを構成する高規格幹線道路等について,引き続き事業を推進・支援する。
b 緊急輸送道路ネットワークを補完する一般道路
緊急輸送道路や広域迂回路の一部を形成する幹線道路等及び災害危険市街地における緊急活動を支援する路線等の一般道路について,引き続き事業を推進・支援する。
(10)防災性向上のための根幹的公共施設等の整備
国土交通省においては,次の措置を講じる。
a 避難地・防災活動拠点となる都市公園等の整備
広域防災拠点や地域防災拠点,避難地・避難路等となる防災公園並びに防災公園における災害応急対策施設の整備について,引き続き事業を推進・支援する。
b 土砂災害対策の推進
二次災害の防止や迅速な警戒避難体制の確立等に資する土砂災害対策,六甲山麓部において安全性を高め緑豊かな都市環境と景観の保全・創出に資するグリーンベルトの整備について,引き続き推進・支援する。
c 防災性向上に資する河川の整備
緊急時の消火用水等の取水等を行うためのアクセスが確保できる河川整備を行うとともに,防災拠点,広域防災帯として機能する河川の整備について,引き続き推進・支援する。
(11)公共施設の耐震性の向上
国土交通省においては,震災被害を踏まえ,緊急度の高い橋梁の橋脚及び落橋防止装置等の所要の補強対策,「下水道施設の耐震対策指針と解説」(平成9年8月)に基づき,プライオリティーを決めて計画的・効果的な下水道施設の改築・更新等及び下水道施設のネットワーク化,砂防設備の補強について,引き続き推進・支援する。下水道地震対策緊急整備事業を創設し,地震時においても下水道が最低限有すべき機能を確保する耐震化を緊急かつ重点的に促進するとともに,被災した場合における下水道機能のバックアップ対策等を進める。
(12)災害に強いライフライン共同収容施設の整備
国土交通省においては,一般国道2号等において,災害時におけるライフライン確保に資する共同溝・電線共同溝の整備について,引き続き推進・支援する。
(13)緊急時の消火・生活用水等の確保対策
国土交通省においては,下水処理水の活用のための高度処理施設等の整備,生活用水の安定的供給や緊急時における消火用水等の供給が早期に可能となるダムの整備について,引き続き推進・支援する。
(14)情報通信基盤の整備
国土交通省においては,災害時に迅速かつ的確に災害情報等を収集し,関係機関に伝達するとともに,道路・河川利用者等への情報提供に資する道路・河川情報通信基盤の整備を推進する。
(15)神戸港の復興に対する措置
国土交通省においては,被災地の復旧・復興の支援拠点として利用することができるよう,臨海部において防災拠点の整備を推進する。