農林水産省においては,地盤の沈下により低下した農用地,農業用施設の効用の回復を図るため,緊急に対策を必要とする地域に重点を置き,事業費61億1,400万円,国費33億800万円をもって農業用用排水施設を整備するなどの事業を実施する。
10 地盤沈下対策事業
(1)地盤沈下対策事業等
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 3,308 3,100 208
(2)地下水調査(保全調査)
農林水産省においては,地下水位低下,塩水侵入,地盤沈下等の地下水障害の発生している地域において,障害発生機構の解明,適正利用計画の樹立等,その対応策を検討し,農業用水源としての地下水の安定的な確保に資する調査を実施する。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 87 82 5
(3)地盤沈下防止対策事業等
経済産業省においては,地盤沈下防止のため,次の事業を実施する。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 1,519 1,284 235
a 地盤沈下防止対策工業用水道事業
地下水に代わる水源としての工業用水道の整備を推進するため,建設1事業及び改築9事業につき,事業費64億4,032万円,国費14億6,360万円をもって実施する。
b 地下水利用適正化調査
地盤沈下等地下水障害の見られる地域等における,地下水の適正利用を推進するための地下水利解析,地下水の安全揚水量の算定等の調査,また,地下水利用対策協議会に対する指導の拡充を図るための自主規制の効果等に関する調査,既調査地域における地下水位観測を国費3,687万円をもって実施する。
c 地下水位観測調査
工業用水法に基づく指定地域における規制効果の測定を行うため,地下水位についての観測を国費510万円をもって継続的に実施する。
d 地域別工業用水使用合理化指導調査
水需給のひっ迫への対処及び地盤沈下等地下水障害の防止を図るため,水使用合理化準則の策定と水使用合理化の指導を行う調査を国費657万円をもって実施する。
e 業種別工業用水使用合理化基礎調査
技術革新の進展等による各業種の質的変化及び先端産業の新展開に適切に対処するため,業種別に工業用水の動向及び最新実態を踏まえた合理化の方策を検討する調査を国費682万円をもって実施する。
(4)低地対策河川事業
国土交通省においては,次の事業を実施する。
a 低地対策河川事業等
(a)地盤沈下による内水被害を防除するため,排水機場の設置等を実施する。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 9,273* 10,041* △ 768
(注)*は, 第4章1(2)b 都市河川改修事業 の内数である。
(b)地盤沈下の著しい地域について,地盤沈下対策関連として,地下水から河川水への水源転換等のためのダム建設事業等を実施する。
b 地盤沈下対策調査
河川管理施設の沈下対策を検討するため,5河川で水準測量を実施する。
c 地下水保全管理調査
地下水を適正に保全,管理し,地盤沈下等の地下水障害を防止するための諸施策の立案に資するため,全国主要地下水域において,地下水の水位及び水質の観測を継続実施するとともに,水循環再生構想等策定のための調査を行う。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 29 30 △ 1
d 地盤沈下調査関連水準測量
国土交通省国土地理院においては,全国の主要地盤沈下地域において水準測量を行い,地方公共団体の行う調査結果と合わせて地盤沈下実態を明らかにする。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 18 18 0
(5)地下水対策調査
国土交通省においては,濃尾平野,筑後・佐賀平野及び関東平野北部について,地盤沈下防止等対策要綱に基づく対策を推進するほか,濃尾平野及び筑後・佐賀平野地盤沈下防止等対策要綱の見直しに向けての調査,今後の地下水利用の基本姿勢の検討を行う。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 42 41 1
(6)地盤沈下対策調査
環境省においては,地盤沈下防止等対策要綱に基づく施策の推進及びその他の地盤沈下対策のため,次の調査を実施する。
平成15年度予算額 平成14年度予算額 差引増△減 (百万円) 50 79 △ 29
a 地盤沈下監視測定調査
地下水採取規制地域等における地盤沈下の監視測定のため,地盤高,地下水位の変動状況及び地質の調査を事業費1億0,878万円,国費3,626万円をもって実施する。
b 濃尾平野,筑後・佐賀平野地盤沈下防止等対策調査
地盤沈下防止等対策要綱により総合的な対策が進められている濃尾平野及び筑後・佐賀平野要綱改訂に向けて,見直し作業を実施する。