農林水産省においては,次の事業を実施した。
6−2 補助事業
(1)農林水産省所管事業
a 地すべり対策事業
農地,農業用施設に被害を及ぼすおそれが大きくかつ地すべりの活動が認められるなど緊急に対策を必要とする区域に重点を置き,事業を実施した。 (事業費20,974,448千円 国費10,464,481千円)
b 地すべり防止事業
集落,公共施設等に被害を及ぼすおそれが大きくかつ緊急に対策を必要とする地区に重点を置き,事業を実施した。 (事業費 23,350,000千円 国費 11,641,000千円)
(2)国土交通省所管事業
国土交通省においては,次の事業を実施した。 (事業費 48,373,400千円 国費 20,022,200千円)
a 地すべり対策事業
地すべりにより,人家,公共施設等に被害を及ぼすおそれが大きく,かつ,近年の豪雨等により被害のあった区域など緊急に対策を必要とする区域及び治水上影響が特に大きい区域,並びに老人福祉施設等の災害弱者施設を含む区域に重点を置き事業を実施するとともに地すべり防止工事により排出される地下水の有効利用を図る特定地下水関連地すべり対策事業,より望ましい地すべり斜面空間利用の誘導を図る特定利用斜面保全事業,GPS観測装置等により警戒避難等ソフト対策に資する地すべり監視モデル事業等を推進した。
また,情報基盤緊急整備事業によりテレメータ雨量計などの観測機器や,これらのデータを処理する監視装置,情報の伝達等に関する機器の設置,及びこれらを統合する土砂災害警戒避難システムの整備を推進した。
さらに,平常時から災害時を通じて,住民と行政機関が土砂災害関連情報を相互通報する土砂災害情報相互通報システム整備事業を実施した。
b 地すべり防止施設修繕事業
既設の地すべり防止施設の機能回復を図るための事業を実施した。
c 特定緊急地すべり対策事業
地すベりにより人的被害,家屋被害等が発生した地区について同規模の災害が再び発生した場合でも安全が確保されるよう,災害関連緊急事業と一体的かつ緊急的に対策を実施した。
d 砂防関係基礎調査費補助
「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(土砂災害防止法)が平成13年4月より施行されたことに伴い,土砂災害警戒区域等の指定等を目的とする基礎調査に対し,平成13年度より補助制度を創設し総合的な土砂災害対策を推進した。