４−２　日米地震防災政策会議

　地球的規模の課題に対処するための日米協力のための枠組みである「コモン・アジェンダ」の一環として，阪神・淡路大震災とノースリッジ地震の経験と教訓を専門家レベルの交流を通じて日米両国で共有し，地震防災問題への取り組みに役立てるため，日米地震シンポジウムが平成８（1996）年にワシントン，平成９（1997）年に神戸市で開催された。

　日米地震防災政策会議（ハイレベル・フォーラム）は，日米地震シンポジウムの成果を踏まえ，日米の地震防災政策分野におけるより緊密な協力関係を築くことを目的として第２回シンポジウムにおいて設置が決定され，第１回会議は平成10（1998）年10月にシアトル，第２回会議は平成11（1999）年11月に横浜市，第３回会議は平成12（2000）年11月にサンフランシスコにおいてそれぞれ開催された。

　第３回会議においては，今後，二国間での情報交換の多様化等を通じてより一層緊密に地震防災政策分野における協力を行っていくことや，日本又は米国で大規模な地震が発生した場合には相互に最大限可能な支援を行うことなどが共同発表として示され，これらの合意内容の具体化を図るため，平成13年度に日本側の主催で会議の開催を検討することとされた。しかし，2001年９月の米国での同時多発テロの発生等により，平成13年度及び平成14年度に会議を開催することは見送られることとなった。

　そこで，平成14（2002）年３月には担当者間の協議を行い，今後とも日米間で協力することで意見の一致を見ることとなり，また，平成15（2003）年３月の担当者間の協議では，日米地震防災政策会議を再開するべく，平成15年度中に両国が問題意識を共有する政策テーマ（議題）に関し，事務レベルの会議を開催し整理することとなった。