
防災担当大臣
村 井 仁
我が国は,地震,台風,豪雨,火山噴火等の自然災害が頻繁に発生する世界有数の国であり,毎年のように災害によって尊い人命や財産が失われています。
今世紀においては,地球温暖化に伴う気象変化により災害が多発するおそれがあります。また,国内においては過疎化の進展等に伴い,国土の適切な管理が困難になるとともに,地域における災害対応力が低下することが懸念されており,これに適切に対応していくことが重要です。
最近における災害として,阪神・淡路大震災,有珠山・三宅島噴火,東海豪雨,芸予地震等が記憶に新しいところですが,三宅島については,大量の火山ガス噴出により,島民の方々は2年近くに及ぶ避難生活を余儀なくされています。政府においては,これらの災害による被災地域の復旧・復興や被災者の生活再建支援に努めてまいりました。
発生が懸念される東海地震,南関東直下型地震,東南海・南海地震等については,地震対策の一層の充実・強化を図ってきています。
本年の白書においては,これらの災害への対応を始め,災害対策の推進体制,災害予防,応急対策,災害復旧対策,震災対策,風水害対策,火山災害対策,国民の防災活動,国際防災協力等の様々な分野における施策について報告を行っています。
本白書を通じ,国民の皆様に,我が国の災害対策の現況と課題を御理解いただくとともに,その推進について一層の御協力をいただければ誠に幸いです。
平成14年6月