表示段落: 第3部/第3章/2/2-2/(25)
(25) 震災に強いまちづくりの推進
国土交通省においては,以下の通り震災に強いまちづくりを推進する。
a 都市の防災性向上のための根幹的な公共施設の整備
(a) 避難地,避難路,防災活動拠点となる防災公園の整備を推進するとともに,災害応急対策施設の整備による防災公園の機能アップ等を行うため,三木総合防災公園(兵庫県三木市),等の公園事業を実施するほか,国営昭和記念公園(東京都)の整備をを促進する。また,防災公園街区整備事業を活用し,大都市の既成市街地における防災公園の整備を推進する。
〈防災公園〉
平成13年度予算額 (58,641百万円)
平成12年度予算額 (56,350百万円)
差引増△減 (2,291百万円)
(b) 避難路として活用される都市計画道路を整備するため,環状8号線(東京都区部),左富士臨港線(静岡県富士市)等で街路事業を実施する。瑞江駅西部地区(東京都区部),東第一地区(浜松市)等においては,避難地・避難路の整備を都市の防災構造化と併せて行うため土地区画整理事業等を実施する。また道路の未整備による消防活動の困難な区域の解消を図るため,三大都市圏,県庁所在地等の密集市街地において街路事業を実施する。
(c) これらと関連して,避難地として大東中央公園(大阪府大東市)等の都市公園予定地及び避難路として利用する横浜藤沢線(横浜市)等予定地等の取得を行う地方公共団体に対し,長期金利の資金である都市開発資金を292億9,000万円の予算枠内で貸付ける。
平成13年度予算額 [29,290百万円]
平成12年度予算額 [33,200百万円]
差引増△減 [3,910百万円]
(注)
[ ]書きは,融資額を表す。
(d) 三大都市圏のうち,特に地震の際に危険度の高い地区について,避難地等の整備と周囲の住宅地等の再開発を促進し,一体的に拠点として整備することにより市街地の防災性の向上及び防災拠点の整備を図る。
特に東京都江東区については,大震火災から住民の生命を守るため,白鬚西地区,亀戸・大島・小松川地区において市街地再開発事業を実施するとともに,これと併せて,避難地となる都市公園の整備を図るため,亀戸・大島・小松川公園等において公園事業を実施する。
b 災害に強い都市構造の形成
(a) 密集市街地に代表される防災上危険な市街地等において,避難地・避難路周辺等の建築物の不燃化,道路・公園・防災まちづくり拠点施設等の整備,災害危険度判定等調査,住民等のまちづくり活動への支援を図るため,中原街道地区(東京都大田区)等において都市防災推進事業を推進する。
〈都市防災推進事業〉
平成13年度予算額 (756百万円)
平成12年度予算額 (800百万円)
差引増△減 (△44百万円)
(b) 三大都市圏の木造密集市街地等において,地区内道路・公園等の都市基盤の整備により,安全な市街地の形成を図るため,都市再生区画整理事業を推進する。
〈都市再生区画整理事業〉
平成13年度予算額 (3,521百万円)
平成12年度予算額 (3,648百万円)
差引増△減 (△127百万円)
(c) 低層木造建築物の密集した既成市街地において,都市災害を防止し,土地の合理的利用と建築物の耐震不燃化を図るため,神保町一丁目南部地区(東京都千代田区),阿倍野地区(大阪市)等において市街地再開発事業を実施する。また,防災上問題のある地区の安全性の向上等に資する市街地再開発事業を促進するため,先導型再開発緊急促進事業を引き続き推進する。
〈市街地再開発事業〉
平成13年度予算額 (38,312百万円)
平成12年度予算額 (36,649百万円)
差引増△減 (1,663百万円)
(d) まちづくり総合支援事業において,耐震性貯水槽,備蓄倉庫,避難空間等の地域の防災のために必要な施設の整備を積極的に支援する。