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3-3 平成12年度における災害時のボランティア活動事例
(1) 北海道有珠山噴火災害(平成12年3月)
この災害におけるボランティア活動は,3月31日に設置された「北海道有珠山福祉救援ボランティア活動対策本部」(北海道庁)及び伊達,豊浦,長万部の各現地対策本部を中心に展開された。
7月31日までのボランティア等は延べ8,500名余で,避難所の世話・警備・管理,被災者の心のケア,情報発信,広報誌配布,物資輸送・配布,引越し手伝い,除灰作業等の活動を行った。
なお,その後においても,ボランティアによる「湯たんぽ配り」や激励訪問等が繰り返されている。
(2) 東京都三宅島等での火山及び地震活動(平成12年6月)
三宅島の場合は,7月22日〜23日に,東京災害ボランティアネットワークを中心に136名のボランティアが現地で,各家屋の火山灰の除去作業等の活動を行った。また,住民の島外避難後は,東京災害ボランティアネットワーク及び避難先となっている各地域の福祉ボランティア等が中心となって,避難している方々の電話帳の作成,広報誌の発行,地域でのふれあい集会の開催等の活動を行っている。
(3) 東海地方での大雨による被害(平成12年9月)
洪水発生直後の9月12日には「愛知・名古屋水害ボランティア本部」(愛知県庁)が設置されるとともに,14日に名古屋市,大府市及び新川町等に「ボランティアセンター」が設置された。延べ19千人余のボランティアが駆けつけて,家具の移動,がれきや土砂の撤去,清掃,避難所の世話,子供のケア,高齢者の介護等の活動を行った。
(4) 鳥取県西部地震(平成12年10月)
鳥取県においては,災害直後から鳥取県社会福祉協議会及び関係市町村の社会福祉協議会を中心にボランティアセンターが開設され,延べ5,200名を越えるボランティアが駆けつけた。託児所の支援,高齢者・障害者の介護,避難所の世話,家具・部屋・ブロック塀などの片づけ,屋根のシート張り,泥の撤去,家屋周辺の清掃等の活動を行った。
また,鳥取県及び島根県の「砂防ボランティア」(延べ40名)が,地震発生の翌日から二次的な土砂災害を防止するための活動を行った。
(5) 芸予地震(平成13年3月)
広島県呉市等においては,災害直後からボランティアセンターが開設され,延べ1,200名のボランティアが駆けつけ,がれきの除去,屋根のシート張り,家屋周辺の清掃等の活動を行った。
また,愛媛県,広島県,山口県及び高知県の「砂防ボランティア」(延べ82名)が,地震発生の翌日から二次的な土砂災害を防止するための活動を行った。