表示段落: 第1部/第2章/5/5-1/(3)


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(3) 土砂災害の状況

 地すべり,土石流,がけ崩れといった土砂災害は,その原因となる土砂の移動が強大なエネルギーを持つとともに,突発的に発生することから,人的被害につながりやすく,また,家屋等にも壊滅的な被害を与える場合が多い。

 自然災害による犠牲者のうち,土砂災害による犠牲者の占める割合は,昭和59年に約80%に達したのをはじめとし,概ね50%前後の割合で推移しており,非常に大きな割合を占めている( 図2-5-4 )。近年の状況は( 表2-5-2 )の通りである。平成12年には,東海豪雨災害による土砂災害で3人の死者・行方不明者が発生している。

  (図2-5-4) 自然災害による死者・行方不明者の原因別状況の割合

  (表2-5-2) 近年の主な土砂災害による死者・行方不明者の状況

 一般に土砂災害は,土砂移動の発生形態により,大きく地すべり,土石流,がけ崩れに分類される。火砕流を除外すると昭和56年〜平成12年の20年間の平均で毎年約890件の土砂災害が発生している( 図2-5-5 )。

  (図2-5-5) 土砂災害の発生状況の推移(昭和55年〜平成12年)

 発生件数の内訳は,がけ崩れが全体の67%を占め,死者・行方不明者もがけ崩れによるものが最も多い。一方で地すべり・土石流は,がけ崩れに比べ発生件数は少ないが,阪神・淡路大震災に伴う西宮市での地すべり(34名),蒲原沢土石流災害(14名),出水市の土石流災害(21名)など1件の発生に対して多数の死者・行方不明者が発生する場合がある。

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