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(3) 地震,津波,火山災害
地震の震源と火山のほとんどは,ともに地球上の特定の限られた場所に帯状あるいは線状に細長く分布している。これらの分布と世界のプレートの分布を比較すると,地震の震源や火山の集中しているところのほとんどにはプレートとプレートの境界があることが分かる( 図1-1-2 , 図1-1-3 )。
我が国は,太平洋プレート境界である環太平洋地震帯に位置しているため,プレートの沈み込みにより発生するプレート境界型の巨大地震,プレートの運動に起因する内陸域の断層の運動に伴う内陸地震など,人が感じる地震だけでも全国で年間約1,300回発生している(1991年から1999年の平均。平成12年12月地震・火山月報(防災編)による。)。また,過去には,甚大な被害をもたらす大地震にたびたび見舞われている。平成12年には,有珠山,三宅島の噴火,新島・神津島近海の地震,鳥取県西部地震等があり,有感地震は約17,000回を記録した。
さらに,四方を海に囲まれ,海岸線は入江等により長く複雑なため,地震の際の津波による大きな被害も発生しやすい。
一方,我が国は,環太平洋火山帯に位置し,全世界の約1割にあたる86の活火山が分布しており,平成12年にも,有珠山,三宅島などで噴火現象や火山性地震等による火山災害が発生し,大きな被害をもたらした。