5.近畿圏、中部圏の内陸部の地震について5


5.近畿圏、中部圏の内陸部の地震について
 

 (2)防災対策検討の対象とする地震の考え方

 近畿圏、中部圏において被害が発生する内陸の地震については、現在、各機関により鋭意活断層に関する調査研究等がなされているが、いまだ、すべての評価の完了には至っていない。また、被害が発生する内陸の地震は、必ずしも表面に表れている活断層だけで発生しているわけではない。
 このようなことから、近畿圏、中部圏に発生する地震については、網羅的に地震が発生すると想定した予防的な観点からの地震防災対策と、防災対策のドリルとしての特別な地震を対象とした地震発時の緊急的な応急対策とに分けて検討することとしたい。

[予防的な地震対策]
 予防的地震防災対策のためには、将来発生の恐れがある地震については網羅的、最大公約数的に考慮できるようにしておくことが必要であることから、本専門調査会においての検討にあたっては、平成4年に「南関東地域直下の地震対策に関する大綱」の検討に用いられた考え方のようにすべての地域で一定の規模の地震が発生した場合を対象とすべきか、特定の活断層による地震を対象とすべきか、それらの総合的なものとすべきか等、予防対策のために対象とする地震について検討する。

[緊急的な応急対策]
 緊急時の応急対策を検討するにあたっては、被害分布がそれぞれの地震により特徴的なものとなることが予想されることから、対応もそれぞれの地震に応じたものとしておく必要がある。このため、現時点における最新の調査結果に基づいて、対象地域に甚大な被害を与えることが懸念される地震について、個別に評価し、時間経過を含めた地震被害発生シナリオ及びこれに対する防災対策シナリオを作成する等して対策を検討する。

 

 
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