a. フィリピン海プレートの上面の形状


(2) 「東海地震」の震源域の想定にあたっての考え方
(たたき台)
 
1.  1854年安政東海地震の震源域のうち、1944年東南海地震で割れ残った領域に大地震を発生しうる歪みが残っていると考えられている。また、この付近で構造帯が異なるとの指摘もある。よって東海地需の想定震源域は浜名湖よりも東側としてはどうか。
  (なお、東南海地震、南海地震についての地震対策については、別途震源域等の想定を行い、必要な対策等を検討すべく準備中。)
   
2.  大震法が制定された1979年当時からすると、東海地域の観測体制強化が図られ、地震・地殻活動観測のデータ、解析の蓄積が進んだ。これらを背景に、フィリピン海プレートの上面の形状、プレート間カップリング領域等に関してより詳細な解析が可能となってきた。具体的には下記があげられる。
   
  a. フィリピン海プレートの上面の形状
   
   東海地域においては、高密度微小地震観測網からのデータの解析により、プレートの形状が詳細に明らかになりつつある。(Yamazaki(1989), 山岡(1996), Ishida(1992), 野口(1996), 原田ほか(1998))
   
  b. 地震活動からみたカップリング領域(固着域)
   
   プレート境界付近の震度分布及び地震の発生メカニズムを解析することで、2つのプレートが固着している領域を調べ、想定震源域の解明にアプローチした研究。(Matsumura(1997))
   
  c. 地殻変動からみたカップリング領域(バックスリップ)
   
   水準測量やGPS測量による地表変位データからプレート境界付近のバックスリップを逆変換し、バックスリップの大きい領域からカップリング領域を推定した研究。(Yoshioka et al. (1993), Sagiya(1999))
 
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