○ 3次元差分法の概要


○ 3次元差分法の概要
 
 長周期地震動の計算は、3次元差分法により行う。但し、作成する地盤モデルの精度や計算を行う地点数に応じて、他の長周期地震動を計算できる理論的手法を採用する場合も検討する。使用する差分法の概略は以下のとおりである。
 基本となる差分スキームは、速度一応力のスタガード・グリッド[Virieux(1986)]であり、時間二次、 空間四次近似[Levander(1988)]で計算を行う。
 三次元(i,j,k=x,y,z)でリラクゼーション・メカニズムを−つとした場合、応力テンソルの対角成分(i=j)は下記の式で計算される[Robertsson et al.(1994)]。
  (2)

 また、非対角成分(i≠j)は下記の式で計算される。

  (3)

 同様にメモリー・バリアブルの対角成分は下記の式で計算される。

  (4)

 また、非対角成分は下記の式で計算される。

  (5)

 最後に、ニュートンの法則より粒子速度は下記の式で計算される。

  (6)
 ここで、σijはij成分の応力テンソル、υiはi成分の粒子速度、rijはij成分のメモリー・バリアブル、τpε、τsεは、それぞれPおよびS波に対する歪みリラクゼーション・タイム、τσは応力リラクゼーション・タイム、μはS波に対するレラクゼーション・モジュラス、πはP波に対するリラクゼーション・モジュラス、ρは密度である。

 自由表面(Z=0)では、表面に直行する下記の応力テンソルおよび対応するメモリー・バリアブルをゼロとする。
 

(7)
(8)

地表面以外のモデル境界の計算には、吸収境界条件をおく。
 
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