(20) 鹿児島県東郷町本俣集落自主防災会
地域の特色
東郷町本俣集落は、町の中心部から車で約30分かかる遠隔地で、急峻な山に囲まれた谷沿いの約30世帯の集落である。平成9年の地震災害後、平成10年5月に結成した。
防災活動の状況
降雨時は集落内にある自治公民館の雨量計の雨量情報が集落組織に伝わる仕組みになっている。全住民の勤務先・通学先、入院等の時の連絡先を把握し、緊急時の連絡体制を整備している。集落内に避難所がないため、隣集落にある小学校の体育館まで、自家用車や林業事業所のマイクロバス、役場のマイクロバスで避難する訓練を毎年実施している。また、避難後に自衛のため集落に残る住民3名を指定している。
災害時の対応
平成9年3月と5月に発生した鹿児島県北西部地震で、山腹や道路に亀裂が入り、崖崩れや落石が多発した。土石流発生の危険等があったため、住民は約5か月間、隣の集落で、仮設住宅で避難生活を送り、自主的に危険箇所にシートを張るなどして土砂災害防止に努めた(当時の建設大臣表彰)。