(5) 京都府福知山市内記五丁目自主防災会
地域の特色
福知山盆地の旧市街地の中心に位置し、比較的低地にあり、昭和28年の水害被災地でもあり、被災体験者が多く在住している。内記五丁目地域は南北に500mと長く、東西に小枝のように平均50mに民家が軒を並べ、組数が19ある120軒程度の、独居の方も含め高齢者が多いチームワークの良い自治会である。町内には福知山市立惇明小学校があり、福知山市役所、福知山市民会館、福知山市武道館が隣接し、避難場所となっている。
防災活動の状況
平成12年に実施した町内での防災訓練を契機に、自治会の中の組織として発足した。自主防災会には、老人会、子供会、自治会組長、ふれあいいきいきサロン(婦人有志)、消防団OB等の町内の主要組織や中心的な人々が班や役員として参加している。各班の役割をマニュアルで明示している。
災害時の対応
平成16年台風第23号時には、マニュアルに従って、情報伝達、避難誘導を行った。しかし、確実性を確保するため、避難指示前に高齢者の在宅確認・避難誘導、避難指示に備えた情報伝達方法の再確認、避難指示発令後の情報伝達と避難呼びかけ、役員による避難誘導及び避難終了の各戸確認等、事前にきちんと役割設定や体制を定め、訓練していたことが役だったとは言え、想定していた以上の大変な作業だった。また、避難所では避難者の健康状態の確認などのほか、市職員との協力作業なども必要となることがわかった。
今後の課題
町内の住民の防災への意識付けは、ふだんからの町内のつきあい、自治会や子ども会、老人会などの行事に参加し、そこでの幅の広いふれあいを通して実施することができ、実際に成果も挙がってきている。

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