(2) 静岡県熱海市山の手自主防災会連絡協議会
地域の特色
熱海市中心部の山の手地区には、急傾斜地が多数存在し、山崖崩れの可能性が高い危険な場所を有している。そのため、平成7年に発生した「阪神・淡路大震災」を契機に、予想される東海地震や神奈川県西部の地震などの大規模災害時に孤立化すると思われる9自主防災会(2,942世帯)が互いに助け合い、防災意識の高揚を図るため、連絡協議会を結成した。
防災活動の状況
各自主防災組織の情報収集及び伝達方法として、アマチュア無線やバイク隊の導入、地域内水源地の調査、防災資機材の共同購入、避難生活マニュアルの策定、高齢者、障害者、母子家庭の家具転倒防止金具の取付けなど多彩な活動を行っている。平成17年1月にはNHKテレビ難問解決「ご近所の底ぢから」に出演するなど多数の取材を受け、全国の自主防災会組織活動の模範となっている。
災害時の対応
山の手自主防災会連絡協議会の緊急連絡網を活用し、風水害対策にも対応している。 平成16年10月に熱海市を襲った台風第22号・23号の際には、9自主防災会の班長以上を招集し、台風の通過経路や把握している危険箇所の巡回などの情報収集活動、危険な地域の住民に対し台風襲来前の自主避難の呼びかけ、役員の自家用車を使用し自力避難困難者を公民館へ避難させるなどの活動を実施した。(平成17年静岡県自主防災活動知事褒賞を受賞)
今後の課題
地震防災に重点が置かれる傾向があるので、風水害対策も併せて取り組んでいく必要がある。




写真提供:静岡県熱海市