簡易被害想定の結果は、防災計画などに役立てることができます。そこで、このマニュアルを用いた被害想定で得られた項目別に、その結果の利用法の例を説明します。
想定された地震によって、どの地区がどの程度揺れるのかが、おおむねわかるようになります。この結果を利用して、構造物の耐震補強の優先地区の設定、防災センター等の公共施設の立地場所の検討、避難路や避難場所の検討に役立てることができます。
液状化被害が発生しやすい地区を把握することにより、地盤の改良や液状化が起きないような工法をするべき地区の検討に役立てることができます。また、危険度が高いと判断された地区については、液状化に関する詳細な調査を行う必要があります。
地区ごとの建物の被害状況がおおむねわかることにより、仮設住宅の必要戸数の検討のほか、建築物の耐震補強の必要性や道路の通行障害の可能性の検討に役立てることができます。
地区ごとの火災による被害状況がおおむね推定することができ、現状の消防力の評価や配置の検討、消防活動用道路等の検討に役立てることができます。また、最大延焼面積の値を、密集市街地の再開発を優先的に行うべき地区の検討に役立てることができます。
人的被害が発生しそうな地区においては、建物の補強や耐火造化を優先的に進めていく必要があります。また、負傷者数の発生する地区を把握することにより、病院などの配置計画に役立てることができます。また、避難者の発生する地区を把握することにより、避難所の整備計画や食料等の備蓄量の決定に役立てることができます。
上水道被害箇所数の推定から、水道管の補強をすべき地区や、水道が止まった場合に修理に要する日数の検討に役立てることができます。また、上水道供給支障人口より、備蓄として必要な水の量を把握できます。