「“防災とボランティア”を考えるシンポジウム」開会

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“防災とボランティア”を考えるシンポジウム
〜若者たちの防災ボランティア活動から学ぶ〜
開会あいさつ
tanigawa国土政務次官  谷川秀善
 国土政務次官の谷川でございます。
 「“防災とボランティア”を考えるシンポジウム」の開催にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日お集まりの皆様方におかれましては、日頃からボランティア活動、自主防災活動、防災行政など、さまざまな分野でご活躍のことと思います。皆様の日頃のご活躍に対しまして、この場をお借りして深く感謝申し上げる次第であります。
 さて、災害時のボランティア活動、あるいは自主的な防災活動につきましては、阪神・淡路大震災、一昨年のナホトカ号流出油災害、昨年夏以来各地で発生した豪雨災害など、近年の災害において大きな盛り上がりを見せ、行政の活動とあいまって、円滑で迅速な災害応急・復旧活動を展開する上で大きな役割を果たしております。
 このような中で、行政といたしましては、1月17日の「防災とボランティアの日」、1月15日から1月21日までの「防災とボランティア週間」等における普及啓発活動を行うなど、災害時におけるボランティア活動及び自主的な防災活動に対する環境整備に積極的に取り組んでいるところであり、今日のシンポジウムもその一環として行われるものであります。
 国土庁といたしましても、大規模な災害が発生した場合に、きめの細かい配慮をするためには、行政機関と防災ボランティアが互いに連携して活動することが重要であると認識しており、関係機関と協力しながら、さらには実際に活動されているボランティアの方々とも意見交換を行うなど、平常時から連携を深めているところであります。
 阪神・淡路大震災を契機として始まった「防災とボランティア週間」も今年で4回目になります。大震災での大きな被害を受けながらも、直接、間接的にボランティア活動を支えた大阪の地において、今後の災害時のボランティア活動の課題と方向性を考えるシンポジウムを開催することは、誠に有意義なことであります。大震災以降、政府は一丸となって防災対策の充実に取り組んで参りましたが、本日のシンポジウムの成果につきましても、必ずや政府の施策に反映させて参りたいと思います。また、本日お集まりの皆様方にとりましても、このシンポジウムが実り多いものとなり、日々の活動と防災対策の一層の推進に役立つことを期待いたしております。
 最後になりましたが、ご多用の中、地元大阪府、大阪市をはじめ、全国からお集まりをいただいた大勢の皆様、講師としてご出席をいただいた小山内美江子先生、コーディネーター、パネリストの皆様に重ねて御礼申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。


knock大阪府知事  横山ノック
 一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は、全国各地から多くの方々にご参加をいただき、厚くお礼を申し上げます。
 明日17日は、ちょうど4年前、阪神・淡路大震災が発生した日です。あの朝、これまでに経験したことのない大地の揺れが私たちを襲い、一瞬にして多くの人命が奪われ、阪神間を中心に未曾有の被害がもたらされました。あの震災から、私たちは多くの反省とともに、数々の貴重な教訓を学びました。
 その一つに、震災発生からの1年間で、延べ138万人もの方々がボランティアとして被災地に駆けつけたことがあげられます。とりわけ、社会的関心が薄いと言われる若者が、自らの意思でボランティアに立ち上がったことは注目すべきことであり、その活動は一時的なことに終わることなく、その後も日本海での重油流出事故や、東日本における豪雨災害などに受け継がれており、大変頼もしく思っているところであります。
 本日のシンポジウムのテーマは「若者たちの防災ボランティア活動から学ぶ」でありますが、この機会に若者たちの活動を通し、災害時のボランティア活動の課題や、今後の方向性を考えていただければと思っています。
 大阪府におきましても、現在、ボランティアの方々が被災地のニーズに応えて、円滑に、そして安心して活動できるよう関係機関と協力し、災害時におけるボランティア活動支援制度を設けるなど、必要な環境整備を進めております。このシンポジウムを一つの契機にしながら、こうした取り組みはもとより、危機管理体制の確立、府民の防災意識の向上などに努め、一層の防災対策の充実強化を図ってまいりたいと考えております。どうか皆様には、引き続きましてご支援、ご協力をいただきますようお願い申し上げます。
 最後に、このたびの大阪開催にご尽力をいただきました国土庁をはじめ、関係の皆様に深く感謝を申し上げますとともに、お集まりの皆様のご健勝、ご多幸を心からお祈りいたしまして、ご挨拶といたします。本日は、ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。ボランティアさわやか!


sasaki大阪市長 磯村隆文   大阪市助役 佐々木伸(代読)
 大阪市長磯村がこちらの方に参ることができませんので、私、磯村の挨拶を代読をさせていただきたいと存じます。
 本日は、「防災とボランティアを考えるシンポジウム」を開催いたしましたところ、全国各地から多数の方々のご参加をいただき、厚くお礼申しあげますとともに、大阪市民を代表して心から歓迎申しあげます。
 皆様方には、日頃から自主防災活動やボランティア活動など、様々な分野で活躍しておられますことに、深く敬意を表する次第であります。
 ご承知のとおり、4年前の阪神・淡路大震災は多くの被害をもたらし、大阪市内におきましても、18名の方々が亡くなられ、3,300を超える世帯の家屋が全半壊しました。
 大阪市では、震災直後から消防・救急活動はもとより、被災された方々の救援活動に全力を傾けましたが、その一環として、兵庫県の被災者のための休息所を開設した際に、被災者のお世話をしていただくボランティアを募集いたしましたところ、延べ4,406名ものご協力をいただき、被災者の食事サービスを中心に、病院や買い物の案内・付き添い、保育サービス、相談・話し相手など、様々な活動に取り組んでいただきました。
 阪神・淡路大震災におけるボランティアのめざましい活動は、その年が「ボランティア元年」と言われるように、我が国のボランティア活動史上、画期的なこととして、改めてその重要性や意義を認識させ、「防災とボランティアの日」制定の契機にもなりました。今年も「防災とボランティア週間」を迎え、このシンポジウムにおいて、災害時における若者たちのボランティア活動や自主的な防災活動の課題と今後の方向性について論議されますことは非常に意義深いと存じます。
 大阪市においては、多年にわたり大阪市赤十字奉仕団が、災害時の地域における救命・救護に大きな役割を果たしておられます。あの震災を契機として、市内326の連合町会ごとに、情報班、初期消火班、救出救護班、避難誘導班、給食・給水班の5班体制、各町会16名、全市で約5,300名の地域防災リーダーが組織されました。
 これらの方々は、日頃から、災害に備え、防災に関する訓練や研修を行い、地域において消火、救命救護、避難誘導や給食・給水支援などができる体制の整備に務めておられます。
 大阪市では、ボランティア活動への支援について検討を重ねてまいり、行政が支援を行う際には、ボランティア活動の自主性を尊重し、間接的・側面的な条件整備に努め、市民のボランティア活動を促進する環境づくりを行うことが重要であると考えております。昨年4月に、「大阪市ボランティア活動支援推進会議」を設置するとともに、12月にはボランティア活動の拠点として、大阪市ボランティア情報センターを開設し、情報の提供と相談業務等を行い、ボランティア活動の育成に努めております。
 また、明日17日、大阪市では扇町公園におきまして、震災総合訓練を実施いたします。初期消火訓練、医療救護訓練、高層建築物からの救出訓練、地下鉄駅舎からの乗客の避難誘導やライフラインの復旧訓練など実際情況に即した訓練を行いますので、皆様方にご見学いただければ幸いに存じます。
 最後になりましたが、基調講演をいただきます小山内美江子先生をはじめ、パネリストの皆様、開催にご尽力をいただきました国土庁をはじめ関係各位に厚くお礼を申しあげますとともに、このシンポジウムが実り多いものとなりますよう心から祈念いたしまして、ご挨拶といたします。

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