平成13年1月
内閣府政策統括官(防災担当)
平成7年12月15日の閣議了解により、「防災とボランティアの日」(1月17日)及び「防災とボランティア週間」(1月15〜21日)が創設されました。
この週間においては、災害時におけるボランティア活動及び自主的な防災活動の普及のための行事を全国的に実施することとしております。
政府は、平成7年度以降、神戸市、島原市、金沢市、大阪市、東京都(新宿区)を会場にシンポジウム等を開催してまきした。
第6回目となる平成12年度は、東京都(豊島区)において「防災とボランティアを考えるつどい」を開催しましたので、その結果の概要を紹介します。
日時
自 平成13年1月20日(土)13:00から 至 1月21日(日)15:30まで
場所
東京都豊島区池袋 池袋西口公園、 東京芸術劇場(カフェ・コンチェルト)、豊島区立勤労福祉会館
主催
内閣府、東京災害ボランティアネットワーク、東京ボランティア・市民活動センター、特定非営利活動法人危機管理対策機構
構成
- 活動体験に基づく問題点の洗い出しをテーマにしたシンポジウム
- 負傷者対応及びボランティア本部に関する実践的な訓練
- 交流、展示、実演
日程
実施結果
◎開会式 |
特設ステージで、主催者を代表して次の方々が御挨拶を行いました。
- 吉井一弥 内閣府政策統括官(防災担当)
- 山崎 美貴子氏 東京ボランティアネットワーク並びに東京ボランティア・市民活動センター代表
- ナターン・リー・ローデン氏 特定非営利活動法人危機管理対策機構理事
◎灯りのイベント |
雪の降りしきる中で参加者全員がコップにロウソクを灯し、歌と語りや演奏などに続いて黙祷を行い、阪神・淡路大震災での犠牲者を追悼しました。
◎交流会 |
全国のボランティア及び多くの市民の方々が参加し、活動紹介や今後の活動への支援・協力等の話題を交えながらの交流が繰り広げられました。
災害現地で一緒に活動した方や初めて会った方などが一同に会し、お互いの連携の輪を広げる場となりました。
◎分科会及びシンポジウム |
- 災害時に活動を続けている全国のボランティアが、最近の活動体験を踏まえて問題点や課題を洗い出すことを目的に、(1)被災住民との連携、(2)行政との連携、(3)企業との連携及び(4)ボランティア同士の連携の4つをテーマに、「分科会」(1月20日)と「シンポジウム」(1月21日)を行いました。
- 参加者からは、「ボランティア活動についての被災住民等への説明」、「法令や規約等に基づいた行動が求められる行政機関や団体等の立場への理解」、「企業等が提供した支援物資の用途の透明性と事後報告」、「ボランティア団体等にとっての看板や活動の独自性の必要性」等に関し、突っ込んだ意見や質問等が出されました。
◎展示・実演・炊き出し等 |
- 池袋西口公園に設営した展示テントでは、有珠山噴火、三宅島噴火、東海地域の水害及び鳥取県西部地震による被害の紹介パネルが展示されました。
- また、東京消防庁、日本赤十字社及び内閣府等の機関やボランティア団体による展示・実演等のほか、豊島区役所等の協力による非常食の炊き出し訓練などが行われました。
◎負傷者対応訓練 |
- 地震発生現地で救助を求めている負傷者(メイキャップをした演者6グループ)に対して、「負傷の程度等の観察」と「必要な対応の判断と処置」を行う訓練が行われました。
- 大声を上げる負傷者や子供の救助を呼びかける家族等を目の前にして、駆けつけた市民の方々がそれぞれの負傷の程度を観察し、必要な措置の内容や優先順序・搬送などの対処法を判断し措置するもので、負傷者(演者)の迫力ある熱演と市民の方々の真にせまった対応で、緊迫した訓練が展開されました。
◎ボランティア本部訓練 |
地震発生を想定し、発生現地、隣接地、遠隔地等でのボランティア本部(4カ所)の立ち上げ・運営等に関する訓練が行われました。
被災現地等から入ってくる情報の中から必要な情報の選択、他のボランティア本部等との連携、救助方針や救助物資の調達方法の決定等を行う訓練で、参加者は次々に入ってくる情報に追われ、「自分たちの本部の役割は?」、「何が重要な情報か?」、「何を優先的に行うか?」などの整理に苦心しながらの運営が展開されました。
問い合わせ先 内閣府 政策統括官(防災)災害予防担当 普及協力 TEL03(3503)9394 |