柏野安心安全まちづくり推進協議会


1.防災まちづくり活動の経緯
・柏野学区は世帯数約1,500、人口約3,400人を有するが、南北に細長い形状で、面積は22.5haと狭い。西陣織を営む業種が連なり、大正末から昭和の建物が多い木造密集住宅地で、道路は狭く袋小路も多い。高齢者も多く、交通・防災・防犯上さまざまな課題を抱えている。このため、住民は日頃の防火・防災活動には積極的で、平成16年度には自主防災会、消防分団、社会福祉協議会が柏野小学校児童と協力して「柏野防災マップ」を作成、全戸に配布した。
・平成17年度、京都市の「地域の安心安全ネットワーク形成事業」の指定を受けたことを契機に、いざという時の協力体制の確立と住民活動の一層の活性化に向け、地域に関わる20の組織・団体により「柏野安心安全まちづくり推進協議会」を立ち上げた。
2.協議会の構成と役割
①当協議会のメンバー
・社会福祉協議会、市政連絡協議会、町内会連合会、消防分団、自主防災会、体育振興会、少年補導委員会、交通対策協議会、日赤奉仕分団、共同募金会、民生児童委員会、老人福祉委員会、防犯推進協議会、地域女性会、保健協議会、老人会連合会、身体障害者団体、母子寡婦福祉会、小学校PTA、神事会、衣中PTA、柏野小学校、北区役所
・19年度より、北警察署、北消防署、北区社会福祉協議会、仏教大学が加わる
②役割
・各団体、行政のパイプ役
・一部行事等の推進
3.主な活動内容
  ①ワークショップの開催
・コーディネーター:仏教大学社会福祉学部岡崎教授
・テーマ
第1回:震災が起きたときに気になること・困ること
      (学区の防災面で気になることや困ることを話し合い、学区の現状と課題を明らかにした:参加数計約40名)
第2回:震災初動期及び展開期における進め方
      (避難所の運営等について意見交換:参加数約60名)
第3回:あなたの地域を知ろう〜現状と課題を整理する〜
      (町内会ごとのグループに分れ、地図に人口構成や消火栓・公園や広場の位置、要援護者の位置などを記し、震災時の避難方法などについて話し合い。震災が起きたときの各町内の特徴等を整理:参加数約40名)
 



②防犯講習会・防災講習会(平成17,18年度内容は下記の通り)
・啓蒙ビデオ上映、西陣警察署生活安全課長による講演、護身術体験
③防災訓練
・北区総合防災訓練への参加
 平成17年度:参加者学区住民約830名/ワークショップで整理した課題を具体的に実践する訓練と役割分担のあり方に関するノウハウ蓄積のために参加
・学区防災訓練の実施(平成18年度:参加者学区住民約640名)
 災害時の協力体制の確立と訓練を通した防災意識醸成、住民の結束力向上、緊急時の対応力の獲得、及び人材作りを目的に実施
 


4.活動の成果と課題
①成果
・地域に関わる諸団体・組織、学区民相互の顔の見えるネットワークが作られ、いざという時の協力のあり方も具体的になってきた。
・こうした体制づくりと活動を通して、「盆踊り大会」を30年ぶりに復活できた。これを契機に学区民への啓蒙や、防災に限らず学区の諸活動への参加・協力も進んできた。
②課題
・学区民の参画を進めるため、持続・継続のアピールが必要。
・モデル地区指定を契機に始めた活動だが、3年目になり、ようやく諸団体が「行政についていくだけではダメ、行政をいかに巻き込むかが大事」という認識を持ってきた。これからさらに主体的な取り組みを進めていきたい。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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