飯田ボランティア協会

飯田ボランティア協会


1.活動を始めた経緯
・「飯田ボランティア協会」は昭和51年から福祉分野で活動してきたが、浜松でのボランティア研修会をきっかけに、浜松や静岡の取組みから防災まちづくりの重要性と手法を学び、6年前、福祉サイドからのアプローチで「減災」に取り組む活動を開始した(平成16年NPO法人化)。
・活動場所は長野県飯田市と下伊那郡の1市3町11村、香川県の1.5倍の広さだが、人口は19万人。75%が中山間地で土砂災害などの危険地域でもある。公民館が多く、公民館活動が盛んで、地域のまとまりがある地域でもあるが、防災に関しては、東海地震の指定地域であるのにほとんど備えもなく、住民の意識も低かった。このため、意識啓蒙を図り「災害に強いまちづくり」をしていく必要があると考え、活動を始めた。
・活動のあり方としては、地域を面で捉えネットワーク化により全体のレベルアップを図ること、活動の具体化においては「減災」を目的に、減災意識を高めることと(防災を身近にするため)楽しみながらやることとを主眼にしている。
2.主な活動内容
(1)防災講演会(意識啓蒙の出前講座)
・災害対策はつまるところ個人の意識の問題である。できるだけ多くの人に減災を認識してもらうために、「いつでも」「何人でも」「どこでも」開催という方法で実施している。
・特に災害前の日常生活で準備し考えておくことと発災時の行動とを分けて提案している。
・主催者は自治会・自主防災会・女性団体・老人クラブなどさまざまで、これまで参加者は延べ18,000人にのぼっている。
(2)災害ボランティアコーディネーター養成講座
・災害ボランティアセンターが立ち上がっていく中、当地域全体として地域の核となってくれる人づくりとを行なう必要があるということで講座を開催。
・災害ボランティアコーディネーター連絡協議会を結成
(3)家具固定方法の指導(出前講座)
・皆で楽しく家具固定の方法を学ぶ講座
(4)家具の取り付けボランティア
・地域住民自らが、独居老人宅や諸施設を対象にしたボランティア活動を行なうもの。
・消防団、社協、民生委員など、地域によりいろいろな主体も関わっている。
(5)地区の防災訓練の見直し
・従来の災害訓練をより効果的なものとするため、地域の構成員全員の避難訓練、安否確認20分以内達成、担架によるケガ人搬送など、新しいやり方を導入した。
・この活動を通して要援護者の把握が必要という認識が高まり、一部地域では自主的に「要援護者台帳作り」に着手している。
(6)楽しみながらの災害体験講座
・ランプ作りやコンロを使ったカレー作りなどを子どもたちと行なっている。この活動はたいへん好評で、子どもを通して家族の防災意識が高まるといった効果も期待できる。
3.活動の成果
・地域の各種団体や自治会が徐々に減災意識を高めてきた。この6年間、身の丈にあったことをコツコツやってきた。
・「防災体制の確立」「災害ネットワーク会議開催」「要援護者への取組み」「(真の防災訓練を確立していくための)マスコミの力を借りた啓蒙活動」「被災地への積極的支援・協力」を進めていきたい。
 

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内閣府政策統括官(防災担当)

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