東山学区連絡協議会

東山学区連絡協議会

 

1.防災まちづくり活動の経緯

・「東山学区連絡協議会」は名古屋インターより数分に位置し、24町内会、世帯数約9,000、人口約18,000人で構成される大きな組織だ。当学区では盆踊りをはじめさまざまな祭事を積極的に行うなど、日頃から地域の協力、団結を醸成してきた。
・6年前名古屋市から市内各学区に対し、リサイクルを盛んにし“ゴミ全体の量を減らそう”という事業への参加依頼があった。当学区では町内会長などから「やろう!」という声が上がった。従来このような活動は老人会や子ども会が主体で行なっていたが、全世帯が協力しやすい、より効果的な回収方法として学区で一括して回収する形をとることとし、学区内120箇所に回収場所を設置、組織的回収を始めた。
・住民の日頃の「団結」「和」が力となって回収が進み、また、指定外業者による資源物盗難などのトラブルも皆の協力と創意工夫で対処した(資源物の盗難対策では、住民のコミュニケーションをとり回収場所の監視を呼びかける一方、正規の回収車に「学区回収」の表示をすることで、盗難は徐々に減った)。
・この結果、月一回の回収による回収金が思いのほかたくさん溜まっていくので、使おうということになった。当初想定していた使い道があったわけではなく、皆でいろいろ議論していくうちに、東海・東南海地震の危険性が叫ばれていることなどもあり、やはり防災に関わる備品を買っていこうということで話がまとまった。
2.取組み内容

(1)回収金の使い方を決める
・いろいろな議論を経て防災関連備品の購入という方向性が出た。
・24の町内会ごとに住民の意見を聞き、購入品リストを作成
(2)購入した備品
・「防災広報車」:まず、災害時に消防団から住民への呼びかけを行なうための広報車を購入(2006年)。200万円。ナンバーは「119」
・今後の購入予定:発電機、救急セット、ビニールシートなど(予算300万円)
3.活動の成果
・資源ゴミの回収→備品購入がスムースに運んだのは住民の協力の賜物で、日頃の絆があるからだと思う。「防災意識」は初めから高かったわけではないが、資源回収で得た金の使い道をいろいろと議論して「防災品の購入」に落ち着いた頃には、住民の防災意識も高まってきていた。
・資源ゴミ回収を通じてふれあいの機会が増え、ますます大きな地域の「和」が出来上がっている感がある。災害時の共助にも必ず大きな力が発揮できるだろう。
・「自分たちや地域は自分たちで守る」という意識は、資源ゴミ回収に始まる一連の過程をへて、当地域に確立したので、この方向で活動を続けていきたい。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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