発表

グループ名称 浜北ボランティア連絡協議会
グループの属性 住民系組織 活動地域 静岡県浜松市北区(旧浜北市)
テーマ 「災害に負けないまちづくり」を目指して、日常の地域のボランティア活動を災害時にどう活かすか
発表者  
発表方法   ビジュアルプレゼンテーション  
発表内容

◆防災への取り組みの経緯について


今日の話のテーマは、「災害に負けないまちづくり」を目指して、日常の地域のボランティア活動を災害時にどう活かすかということです。私たちは、「経験を伝えつなげる」「地元・地域が主体となる」「得意なこと、暮らしを守る」という三つの基本的な考え方をベースに活動を行っています。
私たちの組織は、平成3年に旧浜北市で設立され、当初は災害に関する取り組みは行われていませんでしたが、阪神・淡路大震災を契機に、会員の中から静岡県の災害ボランティアコーディネーター養成講座に参加するなど、少しずつ災害対応の動きが始まりました。災害時のボランティア活動とは何か、どのように取り組みを進めたらいいのかなど、問題意識を持ちながら進んできました。メンバーはシニア世代の女性が多く、また被災地での災害ボランティア体験者はほとんどいません。私たちができる範囲で、既存の防災団体(自主防災会)の活動と重複せず、プラスアルファになるよう、各地の活動を参考に取り組みを進め、社協等他の団体の事業との連携や、市内外の団体の支援を頂きながら、年1回程度の活動を続けてきました。
◆講座、セミナーの内容


活動として多く行っている講座やセミナーの内容をお話しします。例えば、「災害ボランティア活動セミナー」(H16年)では被災者の体験談を聴き、「災害ボランティア本部等訓練セミナー」(H17年)では、知的障害のお子さんなどは防災訓練に参加する機会がないので、民生委員の協力を得て会場で一緒に訓練を見ること、居住外国人を対象に静岡大学の学生達にミニFMを開局してもらい、英語・ポルトガル語で訓練をしました。また、「親子災害ボランティア体験講座」では簡易担架づくりや「稲むらの火」の上演などを、北区災害ボランティアなどの協力で行いました。平成18年のセミナーでは防災の視点からの私の町再発見プログラム「被災ウォーキングリサーチ 私のまち再発見」を行いました。避難誘導訓練ということで親子、災害時要援護者などと一緒に歩き、防災のキーワードとなるものを発見してマップ化するのですが、健常者が歩く場合の3倍4倍の時間がかかることも学びました。このほか災害ボランティアというものを地域の人たちに知って欲しいという思いで、自主防災組織と一緒の訓練なども行ってきました。
やはり話を聞いただけでは分からないので、水害や震災の被災地に行って学ぶこともしています。一昨年、能登半島地震被災地穴水町から被災者を招きセミナーをした際には、「被災者から助ける側へ」というお話に説得力があり、また、災害ボランティアは「若者」「よそ者」のイメージが強いのですが、普段の、あるいは地域に根ざした活動の大切さを皆が学べたと思います。その縁で、翌年は「被災地に行って学ぶ」を穴水町で行いました。今年も行きましたが、現地の方とは被災者とボランティアという関係ではなく、井戸端会議のような雰囲気で、暮らしに寄り添った会話で交流ができました。
中国の四川大地震では初めて海外支援として、天竜区のボランティアと連携して「パンダタオル・プロジェクト」(パンダ人形作りなど)で義捐金を送りました。
また、防災力は地域の総合力ということなので、地域でネットワークを組んでいくために、自治会役員や民生児童委員、消防団、福祉施設・行政職員、学校関係などの方々を集めて「災害時支援ネットワークを考えるセミナー」をこの8月に開催しました。来年この続きを開催し、地域連携についてもう少し考えていきたいと思っています。
◆「継続」に向けて


成果や効率を優先する時代ですが、地道な、非効率的な、アナログ的な活動をコツコツ続けることも大切ではないでしょうか。私たちの活動のメイン「地域福祉」は最後の一人まで見守ることではないかと考えます。これまでの活動を通してみると、結果を出してはいませんが、ボランティアは「継続」しなければ意味がないので、身の丈にあった活動を、楽しく、長く続けていきたいと思います。

資料 配布資料 なし ブース展示 あり

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内閣府政策統括官(防災担当)

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