発表

グループ名称 豊川防災ボランティアコーディネーターの会
グループの属性 住民系組織 活動地域 愛知県豊川市・岡崎市・小坂井町
テーマ  
発表者  
発表方法   ビジュアルプレゼンテーション  
発表内容

◆福祉施設・災害拠点病院での活動の理由


昨年度、活動回数67回のうち最も多かったのが豊川市小坂井町や半田市などの委託のボランティアコーディネーター養成講座関連事業で、昨年は岡崎市水害でのボランティアセンター運営にも参加しました。今日は、こうした従来の活動ではなく、福祉施設・災害拠点病院でのトリアージュ、応急救護訓練の取り組みです。なぜ防災まちづくりの場で福祉施設・災害拠点病院での活動の話かというと、従来の防災まちづくり活動は一般住民の訓練や啓発活動が中心ですが、福祉施設利用者・職員も地域の一員です。災害時には施設利用者は災害時要援護者となり、施設は地域の福祉避難所として活用されます。また、日ごろから救急患者を受け入れている災害拠点病院は多くの傷病者を受け入れる場となります。地域防災力向上には、こうした施設での取り組みが不可欠と私たちは考えるからです。
◆福祉施設での訓練


私たちが協力する災害救護訓練・トリアージュ訓練では、職員が真剣で、笑顔がないのには訳があります。当会では傷病者役に「トラウマ・メイク」をします。これは、顔面裂傷や眼球脱出、下腿開放骨折など怪我の状態をリアルに再現したメイクで、もちろん傷も血液も人工的に作ったものですが、怪我以外でも肌を煤で汚すなど災害のリアル感を出し、たいへんインパクトが強いものです。訓練参加者は訓練に身が入り、スキルアップができます。
豊川市の16の福祉施設のうち、既に14でこの訓練をしており、福祉施設からの要望もあって、今後は次のステップに移行する計画です。それは「生き永らえるためのスキル」で、第一弾は「食」。中でも個別対応が必要とされる調理方法として、スーパーなどで買物時にもらう高密度ポリエチレン袋を使ったパッククッキングを選び、9月から開始します。一袋ごとに食品アレルギーの方用、カロリー制限のある方用など個別に食品を仕込み、大鍋や炊飯器で全てを一度に加熱調理します。個別対応が必要な福祉施設などにはぴったりの方法です。
◆災害拠点病院での訓練


豊川市民病院の従来の防災訓練は進行マニュアルに沿った対応確認訓練に終始し、顔見知りの職員が患者役で、笑顔で雑談を始める職員もいたそうで、馴れ合いではいざという時役に立ちません。私たちが参加してのトリアージュ訓練の模様をご覧下さい(動画で紹介)。訓練対象者は救急隊員、救急救命士、看護士、医師、病院職員というプロです。患者役はボランティアが行い、「トラウマ・メイク」はもちろん、怪我の演技に留まらず、「私の家族から先に搬送しろ」とか、泣き叫んで救急隊員の質問に答えない、看護師の腕を掴んで放さない、対応が遅いと言って職員を恫喝するなど迫真の演技をしています。災害現場で直面する困難な状況の中で適切にトリアージュを行えるための訓練だからです。あまりにしつこいボランティアの演技に、マジ切れする参加者が出るほどで、全員が真剣に取り組んでいました。
病院訓練は今後は地元医師会と共同して民間の病院の参加を増やす提案をしていきます。
◆問題点と対策


「トラウマ・メイク」の材料はアメリカ製で高価なためボランティア個人で購入するには負担が大きく、また怪我人役を多くするにはこういうメイクができる人がもっと必要です。対応策として、購入は個人でなく会で予算を組んで計画的に購入できるようにしました。メイクアップ人員は会員のスキルアップ研修で人数を確保していきます。
時間の制約で私たちの活動全てはお伝えできませんでしたが、私たちのホームページは携帯電話からでも見られるので、ぜひ一度アクセスしてみてください。


 
資料 配布資料 あり ブース展示 あり

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内閣府政策統括官(防災担当)

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