発表

グループ名称 湖西市災害ボランティア
グループの属性 住民系組織 活動地域 静岡県全域、愛知県東部、長野県南部
テーマ  
発表者  
発表方法   ビジュアルプレゼンテーション  
発表内容

◆発足の経緯と活動内容

 私の実家は兵庫県西宮市で、阪神・淡路大震災で生家が潰れ、親族が死亡し、つらい思いをしたので、定年退職後、静岡県の災害ボランティアコーディネーター養成講座を受講し、活動しようと考えました。ところが、湖西市に戻ってみると、「それ何?」と言われ、誰も分かってくれません。そこで、今日会場におられる所先輩に教えていただきながら活動を始め、2002年3月、3名で組織を立ち上げました。

 現時点での活動内容は、「定例会」と、災害時の被害を軽減するための「啓発活動」が日常の活動の大半で、その他「訓練と研修」もやっています。地元で災害が起きたときはボランティア拠点を開設して活動しています。定例会は毎月、メンバー全員が参加していろいろな課題を話し合い、何をしていくか決める最高機関で、ここで決まったことは皆でやることになっています。

 「啓発活動」は我々の活動の主体で、お話、体験コーナー、ゲームなどを行ないます。「お話」は、市内外の依頼を受けて、地震の恐ろしさや被害軽減の方法、日常生活での心構えを私がお話するものです。最近強調しているのは、「自助」ということが不明瞭な言葉づかいで皆さんに分かりにくいので、「自助とは皆さんの自己責任ですよ」と言っています。「体験コーナー」は、例えば猫砂で水なしで使えるトイレ(大をしても1回30円。ロビー展示を見てください)を作るなど、災害時に役立つ工夫を体験型で教えるものです。その他、ガラスにフィルムを貼るコツ、炊飯袋を使い家の米を研がずにご飯にする方法、また、液状化はどうして起こるかなど、皆さん方の目の前でやったり、実際に触ったりしていただくものです。

 「訓練と研修」では「養成講座」もやっていて、自分たちの資金で、講師もほとんど自分たちで勤めており、それによってメンバーのレベルも上がります。

 こうした日常活動といざという時の活動のための倉庫とパソコンを保有しています。ボランティア本部用の倉庫は共同募金会の協力を頂いて設置しましたが、中身は全て我々独自の財源で揃えています。

◆関係団体との連携のありかた

 本来なら行政や社会福祉協議会といい関係ができているといいのですが、そういう組織は担当者が頻繁に変わり、変わるたびに判断も変わるので困ります。自治会との関係は最近非常によくなっています。もっと地域団体と関係ができないといけないのですが、災害対策に関心が低く、声をかけても話に乗ってこない団体が多いです。ただ、いろいろなボランティアグループの皆さん方とは交流をしていて、情報とともに支えにもなっています。その他、他の市町村への支援活動もしますが、大きなウェートではなく、自分たちの力の及ぶ範囲でやっています。

 私どもが考えるボランティアのポジションは本来、行政、社協と同列で、共に協議をして進めていく立場と思いますが、こちらから見ると、下に見られている感じがします。また被災した場合は被災者が主体で、自治会が中心になって活動するものであり、私たちは自治会もしくは被災者との間のパイプを作って活動する、という考え方をしており、決して行政等の指示の下に使われる立場ではありません。

◆湖西市の現状と私たちの活動スタンス

 湖西市は浜名湖の西にあるので「湖西」市です。災害時に危険と言われている地帯にたくさん人が住んでいて、市役所や警察署、消防署もそこに建っているので、災害が起きたらどうして活動するのか懸念しています。東海地震は広域災害で、市民はどこから助けが来てくれると思っているので我々は「それは違う。ここの中で助け合いをしなさい」と力説しています。被害が少ない地域の人たちがボランティアで出て行く必要性が高いと思います。自治会はなるべくそういう認識を持って動いてもらいたいし、いろいろなところとの関わり合いを作っていただきたいと思っています。当然私たちは自治会にも協力するし、自治会の皆さん方から情報を頂ければ、活動していきたいと考えています。

最後に、『人は皆自分だけは死なないと思っている』(山村武彦著:宝島社)は私たちのバイブルです。こういう考え方に基づき、絶えず自分たちのあるべき姿を考えつつ活動しています。

資料 配布資料 なし ブース展示 なし

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内閣府政策統括官(防災担当)

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