発表

グループ名称 清水寺警備団
グループの属性 住民系組織 活動地域 京都市清水寺境内及び隣接町内
テーマ  
発表者  
発表方法   ビジュアルプレゼンテーション  
発表内容

第3回全国防災まちづくりフォーラム
「審査特別賞」受賞団体による近況報告
◆設立背景と役割


この全国防災まちづくりフォーラムは地元住民のみならず、我々全てに防災意識を改めて高め、そのメッセージを全国に発信する非常に意義のある「ご縁」で、主催者、関係者各位に御礼申し上げると共に、発表された団体の皆様には日ごろの取り組み、ご尽力、真摯な姿勢に心より敬意を表します。僭越ながら前回「審査特別賞」の栄誉を賜り、今回はその後の近況報告として、特に施工が始まった「耐震型防火水槽」と周辺地域との連携を中心にお話いたします。
まず、「清水寺警備団」の設立背景、役目を簡単にご紹介すると、清水寺は778年創建以来10の火災に遭っていて、「防火」が最重要防災項目となっています。第二次大戦中、戦火が激しくなった頃から門前町と当山とが連携した活動が始まり、昭和23年「清水寺警備団」として正式に発足しました。主な活動は毎日の境内の巡回、特別行事での警備や年末の徹夜の警戒、年2回の消防訓練などです。東山自衛消防連絡協議会にも所属していて、東山消防署との連携もしています。我々が最も必要とされている任務は「初期消火」です。清水寺は約4万坪の境内に大小30ほどのお堂があり、その全てを網羅する防災設備として、30の放水銃、25の消火栓装置、貯水槽があって、6.5トン/分の放水能力があります。東山消防署との距離は車で2〜3分ですが、お寺は全て木造なので初めの2〜3分の対応が分かれ道になるのです。ただし、私たちの活動は近年、境内の防災が主の「点」の活動から、地域全体を守る「面」の活動へと広がっています。
◆近況報告「耐震型防火水槽」について


第3回防災まちづくりフォーラム(京都)の発表後のトピックは、清水寺本堂南方にある子安の塔の西側の山林での「耐震型防火水槽」(1,500万?級。25mプール5つ分)の建設です。これは地域防火のための貯蓄水で、寺境内と周辺地域を守る施設の整備は全国初ということです。カバーエリアは門前町はもとより八坂神社までと広く、約2,000mの配水管が整備され、防火水槽設置場所とカバーエリアの約60mの高低差を利用するので動力ポンプは不要です。配水管の途中には市民用消火栓41基が設置され、地域住民自ら初期消火に大きな役割を果たすことになります。この辺りは歴史保存地区というだけでなく、車1台通るのがやっとという道もあるので、その意味でも防火水槽は非常に意義があり、早い完成が望まれています。
◆取り組みの考え方


東山地域は京都でも一二を争う観光名所で、年間通じて多くの観光客が訪れます。ひとりひとりが高い防災意識を持つと同時に、「面」の活動、すなわち周辺地域との連携強化、そして次世代への継承が、我々の活動の今後の課題です。人間の力で起こりうる災害を全て防ぐことは困難ですが、「清水寺警備団」60年の歴史を踏まえて、先人から言われてきたことは、『自己満足的な防災活動ではなく、継続的な、実際の有事に備えた、真に必要な防災活動を通して、少しでも被害を減らし、地域のより一層の安全、発展に努めるべき』ということです。我々警備団はこの教えに基づき、今後も活動を展開していくつもりです。
(途中、消防訓練の模様を動画で紹介)

資料 配布資料 あり ブース展示 なし

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内閣府政策統括官(防災担当)

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