阪神・淡路大震災教訓情報資料集【02】製造業・地場産業

教訓情報資料集

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  • 第3期・本格的復旧・復興始動期(地震発生後4週間~6ヵ月)
    • 3-05.産業の復旧・復興
      • 【02】製造業・地場産業
        • 01.一部大企業が神戸から撤退するなどの動きはあったものの、製造業全体としては順調に復旧していった。
          • 01) 大企業の一部には本社を移転したり、震災前からの需要の低迷もあって被害の大きな工場を再開せずに撤退するなどの動きもあった。
          • 02) しかし、大手企業を中心に生産施設の復旧が早期に進んだ。兵庫県の鉱工業生産指数では、95年1月から3月期にはかなり落ち込みがあったが、その後4月から6月期には前年同期を上回った。
          • 03) 市街地にある企業の工場敷地等の大規模用地が、公営住宅建設用地として重宝されることになった。▲
        • 02.神戸の代表的地場産業であるケミカルシューズや清酒が大被害を受けた。
          • 01) 全国の商品の約8割を供給していたケミカルシューズは、約3/4が全半焼するなどの壊滅的被害を受けた。立ち上がりは早く8月末時点でほとんどが再開しているものの、生産効率は50−60%にとどまる。
          • 02) 清酒の全国シェア約3割を生産する灘五郷では酒造業者の約半数が全半壊した。大手メーカーの立ち上がりは早く、2月末には設備を修復し夏頃には生産量はほぼ回復した。
          • 03) 地場産業については、被害報道、被害イメージが復興の障害になっているとの指摘もある。
          • 04) 災害復旧ではこれまで例のない「仮設工場」が建設された。長田区内の応募倍率は高かったものの、西神工業団地など遠隔地への応募は少なかった。
        • 03.ケミカルシューズや清酒などでは、「くつのまちながた構想」「酒を生かすまちづくり」など、「まちづくりと一体となった産業空間」の形成が課題となった。
          • 01) 地域集積型の産業であるケミカルシューズでは、工場の適切な配置、生産と小売りの組み合わせによる集客力強化、住宅と工場などが近接したまちづくりなどが課題となった。
          • 02) 酒造業では景観形成、観光資源に大きな役割を果たしていた酒蔵や資料館、記念館も被害を受けた。公費助成もふくめた街並みの再建が課題となった。

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