阪神・淡路大震災教訓情報資料集【02】下水道の復旧

教訓情報資料集

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  • 2.第2期・被災地応急対応(地震発生後4日~3週間)
    • 2-05.都市基盤・サービスの復旧
      • 【02】下水道の復旧
        • 01.神戸市の東灘処理場では、緊急処置として運河を締め切って仮沈殿池とし、凝固剤を投入しての沈殿処理が行われた。ポンプ場や処理場の被害は大きかったが、水道が復旧していなかったため大きな影響は出なかった。
          • 01) 東灘処理場では、運河を締め切り、仮沈殿池として利用した。冬期で気温・水温が低く沈殿した汚泥が腐敗しにくいこともあって、周辺への汚染等は回避された。
          • 02) ポンプ場や処理場の被害も大きかったが、水道の復旧が遅れたこともあり、大きな影響は出なかった。
        • 02.管渠の被害については、他府県・市町職員の応援も受け、応急(一次)調査および第二次調査が行われた。二次調査に際しては、テレビカメラなどが用いられた。
          • 01) 1月24日、建設省により「下水道地震対策連絡会議」が設置され、他府県・市町職員の派遣が行われた。
          • 02) 一次調査は迅速な被害状況の把握を目的に、地表面の変状、主な道路交点にあるマンホール内等を目視によって調査された。
          • 03) 二次調査は道路渋滞、家屋倒壊の他、TVカメラでの調査、潜水夫による調査なども必要で、神戸市では、9ヶ月間を要した。
          • 04) 管渠の災害復旧事業は完了したが、隠れた被害が残されている懸念がある。◎
        • 03.震災直後は上水道の断水により下水道への流入量は少なかった。上水道の復旧・被災者の帰宅に伴い流入量が増加、また排水設備修理申込みも増加した。
          • 01) 発災後、上水道の断水より下水道への流入量は少なかった。しかし、ポートアイランドでは、高層ビルの受水槽の水が数日間利用できたことなどから、地震後5日程度の下水量の低下傾向はゆるやかだった。
          • 02) 上水道の復旧や、ガス復旧などに伴う被災者の帰宅に伴い、流入量が増加した。
          • 03) 公認業者による宅地内の復旧は、上水道が優先され下水道が後追いとなる傾向があり、水道が復旧してもトイレが使えない事態も発生した。また、水道の復旧に応じて、修復の依頼が殺到した。

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