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生活協同組合による組合員ぐるみの「住まいの安全=耐震化」の取組(減災への取組)

生活協同組合による組合員ぐるみの「住まいの安全=耐震化」の取組【パルシステム生活協同組合連合会】

特徴

  • 1. 地域の生活者を会員として組織する生活協同組合の特質を活用し、組合員総学習を皮切りに、地域ぐるみ・家族ぐるみで「住まいの安全=耐震化」のための取組を推進している。

  • 2. 「住まいるサポーター」という身近な地域の相談員を養成し、「予算に見合った安い価格で効果のある工事」を推奨し、組合員とその家族の命と財産の安全を確保していく。

概要

「100万円以下で、命を守る耐震補強ができます」——このために必要な仕組みとして、1.誠実で技術向上心のある建築家とのコラボレート(多様な工法の研究と活用)、2.施主と工事人とのリスクコミュニケーション(コスト対効果についての説明と納得)、3.生協による品質チェック(評価)、4.これらをサポートする身近な相談員(住まいるサポーター)、の組み立てを行なっている。

「住まいるサポーター」とは、組合員が「住まいの安全」を建築家など専門家任せにせず、自らが学習しながら、予算に見合った耐震補強の方法を選んでいくための、パソコンソフト(市川工業高校御用達の)による簡易耐震診断や家具の固定化など、必要な知識を習得した「身近な相談員」である。

住まいるサポーター要請講習 プロジェクトの耐震補強現場視察(墨田区)

目的

住まいの耐震化は、「危ないと分っている」のになかなか進まない。そこで、最大のNGOであり地域の世帯数の3割以上を組織している生協こそが、食の安全でつちかった信頼を基礎に、「住まいの安全」への積極的・組織的取組みを進めることで、組合員とその家族の命と財産の安全を確保すると共に、地域の耐震化促進の一翼を担う。

経緯及び活動状況

  • 1. パルシステム生活協同組合連合会は、1都8県(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、福島、山梨、静岡)にある生協から構成される連合組織で、組合員数90万人。(生活協同組合は、組合員の出資金をもとに運営され、商品の共同購入や店舗運営を行う営利を目的としない公益法人である。)

  • 2. 東京都生活協同組合連合会が、2002年に行なった都内生協組合員リーダー層(理事もしくは委員)1,810人を対象とした防災意識アンケートでは、以下のような結果が得られた。

    • (1)一番身近に感じる災害は——「東京直下など南関東地震」が80%。

    • (2)自宅周辺の危険度について——「危険」、「やや危険」が50%超。

    • (3)自宅周辺で危険に感じる点は——40%以上が「密集市街地への不安」。

    • (4)自宅の被害予想について——「ほとんど壊れる」、「一部が壊れる」が70%。

    • (5)大規模災害が起きた場合のわが家の備えとして——「家具固定」が30%、「耐震補強」が10%。

  • 3. 平塚や市川や墨田区など取り組みが進んでいる地域の成功のキーワードは「まちぐるみ」。そこでパルシステム生活協同組合連合会では、世帯組織率3割前後の生協組織の特徴を生かした「組合員ぐるみ」の住まいの耐震化に組織的に取り組むことで、組合員の命の安全を守ると共に、地域の安全にも寄与していけると考え、連合会と東京マイコープ(組合員30万人)で「耐震化プロジェクト(推進連絡会議)」を設置し、以下のような取り組みを07年度に具体化していく。

    • (1)各地域での防災講習(出前え学習会)の取り組み——「あなたのまちに地震は必ずやってくる・あなたと家族の命は大丈夫?」「事前の備えとしてできることは——住まいの耐震化」(7月にキックオフの防災イベントを実施)

    • (2)「住まいるサポーター」の養成

      • リタイアしたおじさんやPTAのお母さんなど、組合員から「住まいの安心サポーター」を募集・養成講習を開催、修了者を登録して、パソコンソフト(市川工業高校御用達のもの)を使った簡易耐震診断や家具の固定化など、「住まいの安全」地域相談員としての役割を担っていく。

    • (3)「予算に合った・できるだけ安い価格で、効果の高い耐震化を引き受けます」をモットーに、誠実で技術向上心のある建築家のネットワークと「評価システム」づくり。

      • 「生協らしい耐震化」推進のポイントは——「お近くの住まいるサポーターが無料診断します」「できるだけ安い価格で、効果のある工法を提案します」「工事結果を生協の専門チームがチェックし、評価します」

      • 要は、建築基準をクリアしなくても、「100万円以下」を目安に、「壊れるけどつぶれない=命の安全は守られる」ことをモットーに、誰でもが取り組める耐震化を普及していくこと。専門家と「住まいるサポーター」が協力して「耐震化日曜大工」教室の開催なども。

団体名 パルシステム生活協同組合連合会
連絡先 住所 〒112-0012 東京都文京区大塚5-9-2
担当 21世紀型生協研究機構
電話番号 03-5976-6154
E-Mail kenkyu-kikou@pal.or.jp
URL ../../../tolink/out577.html

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