自然災害軽減のための土木学会の活動【(社)土木学会】
特徴
1. 防災教育のための書籍・DVDの出版、学生会員による防災教育の実践などに取り組んでいる。
2. 国内外の大規模災害の被災地への緊急調査団の派遣や海外における復旧・復興への技術支援にも積極的に取り組んでいる。
概要
土木学会では、自然災害軽減に関わる社会への直接的貢献の一環として、防災に関する教材・資料の刊行・監修や防災教育の実践に取り組んでいる。
また、インドネシアのスマトラ島沖地震による津波被災地に対し、復旧・復興に向けた技術支援を行うなど、国内外の大規模災害の被災地への緊急調査団の派遣や現地での復旧・復興支援を行っている。
学生会員による防災授業に聞き入る生徒 (インドネシア・バンダアチェ) | 土木学会が出版に協力した防災教材 |
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避難所での子供のケア(新潟県長岡市) | 現地技術者を集めての復旧説明会 (インドネシア・ニアス島) |
目的
学会による自然災害軽減のための活動の一環として、社会への直接的貢献を図る。
経緯及び活動状況
1. (社)土木学会は、1914年に、「土木工学の進歩及び土木事業の発展並びに土木技術者の資質向上を図り、もって学術文化の進展と社会の発展に寄与する」ことを目的に設立され、現在の会員数は、約4万人である。
2. 学会としての活動目標の1つに「社会への直接的貢献」を掲げており、自然災害軽減のための活動においても、防災教育の推進や現地での復旧・復興支援に積極的に取り組んでいる。
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3. 具体的な活動は、以下のとおり。
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(1)防災に関する教材・資料の刊行・監修
幼稚園や保育園の防災力を高めるための「幼稚園・保育園のための防災ハンドブック」
最低限知っておくべき防災知識を整理した「DVD日本に住むための必須!!防災知識」 (小学校低学年向け、小学校高学年向け、中学・高校・一般向け)
インドネシアの写真家による写真集「TSUNAMIをこえて」
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(2)防災教育の実践
学生会員による「ママとキッズの防災対策」、「防災絵本つくり」などの実践
学生会員による「防災教育支援の会」の活動
インドネシアのスマトラ島沖地震による津波被災地に対する小中学校や高校での防災教育
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(3)大規模災害の被災地への緊急調査団の派遣
阪神・淡路大震災の経験をもとに、国内外を問わず大規模災害が発生した際に、学識経験者から成る調査団を緊急に派遣し、学術的、技術的見地からメカニズムの解明と防災上の提案を行う仕組みを創設。
国内では、2004年7月の北陸豪雨、2004年10月の新潟県中越地震、2005年3月の福岡県西方沖地震、2006年7月の九州南部豪雨災害、2006年11月の北海道佐呂間町竜巻災害、2007年3月の能登半島沖地震、同年7月の新潟県中越沖地震、2008年6月の岩手・宮城内陸地震、同年7月の都賀川水難事故などに緊急調査団を派遣した。
海外では、2004年12月のスマトラ沖地震・津波被害、2005年10月のパキスタン地震、2006年5月のジャワ島中部地震、2006年7月のジャワ島南海沖地震・津波被害、2007年8月のペルーピスコ地震、同年9月のインドネシア南スマトラ地震、同年11月のバングラデシュ水害、2008年5月のミャンマー・サイクロン災害に緊急調査団を派遣し、調査のみならず復旧・復興に関する技術的助言等を実施した。調査結果については、速報会や報告会を開催するとともに、報告書などにより一般に公開している。
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団体名 | 社団法人 土木学会 | |
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連絡先 | 住所 | 〒160-0004 東京都新宿区四谷一丁目外濠公園内 |
担当 | 企画総務課 | |
電話番号 | 03-3355-3442 | |
office@jsce.or.jp | ||
URL | ../../../tolink/out529.html |
ssh19004