身近な地域の「市民防災行動計画」づくり【京都市消防局】
特徴
ビジュアルな防災情報の提供を通じた地域の災害対応力向上(住民と行政の連携・協働)
概要
京都市では、消防署員が、顔見知りの町内(自治会)単位で構成されている自主防災組織の構成メンバーに対して、京都市消防局が開発した防災カルテにより、ビジュアルな防災情報(パソコンプログラムによる災害対応力診断、火災延焼シミュレーション、地震被害シミュレーション)を提供している。地域住民は、自分たちのまちの防災について考え、話し合い(ワークショップ形式)、その内容を防災行動計画として、町内版の防災計画である「市民防災行動計画」を策定し、実践している。
目的
「市民防災行動計画」を作成し、防災訓練等を通じて内容を検証し、必要な見直しや内容の充実を図ることによって、地域の災害対応力が向上することを目的としている。
経緯及び活動状況
1. 阪神・淡路大震災では、多くの家がつぶれて何万もの人が下敷きになったり、閉じ込められたりしたが、ほとんどは顔見知りである近所の人に救出された。また、火災が発生したときに、被害を最小限にとどめたのも、日ごろからの連帯が強い地域であった。このように、災害が起こったときに大きな力を発揮するのは、家庭や地域のつながりが重要との教訓から、京都市では、平成12年から、顔見知りの町内単位で構成する自主防災部の住民自らが、自分たちのまちの防災について考え、話し合い(ワークショップ形式)、その内容を防災行動計画としてまとめた町内版の地域防災計画である、身近な地域の「市民防災行動計画」づくりを推進している。
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2. 京都市内には、概ね小学校区単位に自主防災会が、町内(自治会)ごとに地域防災の核となる自主防災部が結成され、それぞれの地域事情に応じたさまざまな自主防災活動が展開されている。
「市民防災行動計画」は、この自主防災部で作成され、いざというときのために、自分たちの町に「何が必要で、何をしておくべきか」をまとめた計画で、地域の実情に応じた防災活動が、継続して実践できる内容である。
★「市民防災行動計画」の内容例
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3. 住民参加のまちづくり等によく使われるワークショップ(会議形式)を活用し、自治会などを単位にグループ分けを行って、話し合いやすい状況をつくり、リラックスした楽しい雰囲気の中、参加者が自由に意見を出し合い、それらの意見をまとめて「市民防災行動計画」に反映する。
4. 京都市の「市民防災行動計画」づくりは、平成12年度から10年間で全ての自主防災部で策定するよう計画され、現在の達成率は、約6200町内(自主防災部)のおよそ97%と高い実績を上げている。
取組の手引き
1. 「市民防災行動計画」づくりは、強制ではなく、あくまで地域の住民が、自発的に集まって話し合い、地域事情に応じた計画を作成する活動であり、策定が完了するまでには数多くのワークショップの開催を要することから、期間が必要である。
2. また、「市民防災行動計画」は、作成したらそれで終わりというものではなく、防災訓練などにより計画の内容を検証し、必要な見直しや内容の充実を図ることが求められる。
自治体名 | 京都市消防局 | |
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連絡先 | 住所 | 〒604-0931京都市中京区押小路通河原町西入榎木町450の2 |
担当 | 安全救急部市民安全課 | |
電話番号 | 075-212-6692 | |
fujhb875@city.kyoto.jp | ||
URL | ../../../tolink/out562.html |
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