津波かぶった愛車から貴重なガソリン抜取り

東日本大震災(平成23年3月)

津波かぶった愛車から貴重なガソリン抜取り

宮古市 50代 男性 消防団員

津波かぶった愛車から貴重なガソリン抜取りのイラスト
インタビュー日:2012年9月9日

車が道路を通れるようになった後も、愛車は郵便局のATMの下敷きになったり、裏の車庫で水に浸かっていたのですが、自動車の整備工場の若い人に協力してもらって、安全な方法で自家用車からガソリンを抜き取りました。作業の際、使い古しのマスクがフィルター代わりとなりました。

もともとガソリンは揮発性が高いものですから、静電気でも引火しやすく、素人が扱うのは大変危険で、新車は、より抜き取りが難しくなっているそうです。

90ccのバイクを消防団の副団長が借りてきてくれたので、地震後初めて、家族に会いに行くことにしました。避難している家族が田老(たろう)に来てもらうために、こちらからガソリンを運んだんです。

前にも荷物を積んで運転していたのですが、後部座席に積んだ20リットルのガソリン携行缶が重くて、上り坂のトンネルの中でバランスを崩して前輪が持ち上がってしまったんです。最初、また、地震か何かが起きたのか、それともパンクしたのかなと思ったんだけれども、ライトがトンネルの壁を照らしたので、自分がウィリーして壁にぶつかりそうになっていたことに初めて気がついたんです。それで、自分の体重を前にかけて、やっと落ちつけたのを覚えています。

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