東日本大震災(平成23年3月)
寄り添う人がいることの素晴らしさ
(仙台市泉区 30代 男性 自営業)
母親との買い物の帰宅直後にあの地震が起こりました。
グラッときて母の叫び声でかけつけた私に、怯えた目で恐怖を訴える母をどう助け出そうかと、その思いでいっぱいでした。窓の外に見えるマイカーのあり得ないほどの揺れ、聴いた事もない地鳴り、初めて死を意識しました。
雪が降る中、避難所に移動しましたが、地震の影響で体育館が使用できず、たくさんの方々と近くの小学校へ移動し3日間を過ごす事になりました。
寒さ、空腹、不安に耐え、ようやく電気が復旧。しかしテレビから流れる映像には目を背けてしまいました。
この震災では気づかされたことがたくさんあります。
災害に備え常備していた物品も、時節柄実際には使えない物が多かったこと、水や食料、電気関係、防寒関連の物品は常に定期的に確認することが必要であること。そして、自分の苦しい状況を知った仲間が、水や物資を集めて届けてくれたことで助けられたことは一生忘れないでしょう。
一緒に誰かと居る事、人間は1人では難しい事、寄り添う事が大事であり、家族・仲間の大切さに改めて気づくことができました。
一日前に戻れたらというよりも、普段から家族・友人をもっと大切に思い、毎日を生きていきたいと思っています。