「避難するときはまわりに言づけて」

平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震(平成20年6月)

避難するときはまわりに言づけて
~行く先わからず安否確認に手間どる~

(栗原市 60代 男性)

山道で地震に遭って、そのままその地区の避難所に連れていってもらったものだから、私自身「行方不明者」のひとりになっていました。午後4時過ぎにNHKの取材を受け、それが6時の全国ニュースで流れて、「ああ、生きてる!」ということになったわけです。

そんなわけで、集落の皆さんに大変な心配をかけたうえに、区長としてその日絶対にやらなければいけなかった安否確認などもできなくて、「何の役にも立たなかったな」と、今もそういう気持ちでいます。

翌日の午前中になって、ようやく地元の避難所に移動することができ、さっそく皆さんの安否確認を始めました。ひとりずつ全員をチェックしていったのですが、子どもさんが来て連れていったとかいう人たちは、何も言わずに行くものですから、電話番号を調べたり、行き先を確認するのに、すごく時間がかかりました。

とにかく誰もが自分が逃げることしか考えていませんからね。「ドコドコへ行くよ」なんて言づける余裕はないわけです。やっぱり、前もって情報を出し合っておくことが必要だなと思いました。

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