「軽トラック横転、必死の脱出」

平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震(平成20年6月)

軽トラック横転、必死の脱出
~道路が真ん中から「パーン」と割れた~

(栗原市 60代 男性)

その時私は、今回の地震で大きく崩落した近くの尾根道を軽トラックで走っていました。で、ズンと急に車が持ち上げられたのです。ふだん石とか木の枝とかを踏んだときのような感じがして、「あれ、何もなかったよな」なんて思っているうちに、揺れ始めました。「あ、地震だ!」と、かなり大きな地震だなと思って車をとめました。

そうしたら、道路が真ん中からパーンと割れて、その割れ目に車の右側の前輪後輪が入っちゃった。で、もう動けないわけです。

「わあ、何だろう」って、一瞬何だろうでしかないんです。そう思うまもなく道路の側面がドドドンと崩れていって、振り返ると、今通って来たところが、もう赤土の山に変わっていました。

そうしているうちに、今度は2つに割れた道路の片側だけが、ボーンと1メーターぐらい下がっちゃって、乗ったまま、軽トラックがズルズルズルっと横向きに倒れてしまったんです。

「うわ、巻き込まれる」と思って、車のドアをあけて出ようとしたらこれが重いんですね。後から思えば、窓のガラスを下げれば簡単に出られるのに、あわてていたからドアをあけなきゃと必死でした。

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