指揮官いなくとも気心知れた者同士で難局に立ち向かう

東日本大震災(平成23年3月)

指揮官いなくとも気心知れた者同士で難局に立ち向かう

浦安市 60代 男性 自治会役員

指揮官いなくとも気心知れた者同士で難局に立ち向かうのイラスト
インタビュー日:2012年8月29日

東日本大震災発生当日は自治会長である私は、京都へ旅行中でした。浦安の自宅には息子がいましたが、連絡は取れません。テレビから流れるニュースは津波の話ばかり。これには正直、参りました。その後、浦安も被害を受けているらしいと知ったときは、団地の自治会長をやっている立場から、団地の皆さんはどうしているだろうか、大丈夫か、混乱しているのではないかと、我が家のこと以上に不安でいっぱいになりました。

甚大な被害を受けたニュースばかりが放映され、当たり前のことですが被害の小さいところは全く情報が入ってこない。しかし、住民には足の不自由な方や高齢者、独居者もいましたから心配でした。翌々日の13日には、車を飛ばしてやっと戻ってきたとき、自治会や住民の皆さんの顔を見て全員の無事がわかり、ホッと安どしたのを記憶しています。

しかし、自治会長が指揮を執らなくても粛々と自治会メンバーが各自の仕事を分担していたときは本当にうれしかった。これも日ごろの自治会の交流があったからだと思っています。だれが何を担当するということを決めなくても、おのずと気心知れた者同士では得意な仕事を各自がこなしていく。それを緊急時に見事に力を発揮してくれたのだと思います。夏祭りなど、日ごろの活動も訓練になったのかも知れません。これまでの活動を通じて培った連帯感が、信頼感につながって、今回の被災を乗り切れたのだと思います。

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