「次々と小さな目標を立てて歩く」

東日本大震災(平成23年3月)

次々と小さな目標を立てて歩く

(川口市 40代 男性 会社員)

その瞬間は、赤坂にあるホテルの19階で、仕事の打ち合わせをしていました。「免震構造の建物は、これ位揺れるはず。まずは窓から離れて・・・」と、比較的落ち着いていました。

しばらくすると、ホテルの人から「建物の外へ出てください」と言われ、19階から1階まで歩いて下り、駐車場へ避難しました。

しかし時間ばかり過ぎていくので、午後5時頃、「そのうち電車が動きはじめるだろう」と信じ、歩いて帰ることを決意。よく地図を見ていたし、このあたりに土地勘もあったのです。いざ、歩き始めると、ヘルメットを被り、スリッパを履いたOLを数多く見かけました。ヒールのある靴だと、歩きづらいのでしょうね。

途中でコンビニに寄り、トイレを借りたついでにペットボトルの水を買い、水分を補給しながら歩きました。また、携帯電話の地図を見ながら歩いていたのですが、途中でバッテリーが切れそうになり、地図を買おうと本屋さんにも寄りました。

途中の駅に着いた頃には、バスも動き始めていましたが、長蛇の列。しかも交通渋滞もひどく、いつ帰れるか見当もつきません。結局自宅のある川口まで歩くこと4時間。なんとか歩き切れたのは、「次はあの駅まで」「今度はあの通りまで」と、次々と小さな目標を設定して歩いたのが良かったんだと思います。

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