「校内放送を使って避難の指示」

東日本大震災(平成23年3月)

校内放送を使って避難の指示
~落ち着いた行動で怪我人はゼロ~

(東京都豊島区 50代 男性 大学職員)

震災当日、大学は入試も終わって春休み中でした。それでもクラブ活動などで学校に来ている学生が、校内に1200人ほど残っていました。

余震の心配もあります。学生の安全を考えて、どこに避難させるかを本部で話し合いました。屋外にはそれほど広い場所はないですし、なにしろ寒い。これまで校舎の耐震工事を計画的に行ってきたので、建物内が安全だという結論になりました。

職員が手分けして学生を教室に集めました。そして、慌てて避難して怪我人など出ないよう、校内放送を使い「落ちついて行動してください」「建物の中に居てください」とアナウンスを流したのです。学生たちも素直に指示に従ってくれたこともあって、怪我人も出ず大きな混乱もなく、スムーズに避難することができました。

後に一般の帰宅困難者の存在が分かって、最終的には学生も合わせて4500人ほどの人たちを受け入れることになりました。怪我や気分が悪くなった人のため、医務室で担当を待機させましたが、特になにもなくホッとしました。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.