東日本大震災(平成23年3月)
震災の4ヵ月前に危機管理マニュアルが完成
~非常時の対策が功を奏す~
(東京都豊島区 50代 男性 大学職員)
地震のあった日は午後3時から理事会が開催される予定でした。そろそろ会議が始まるのでその準備をしていたところ、地震が発生したのです。長く、そして徐々に大きくなる揺れに、尋常ではない事態だと察しました。
幸いなことに会議室には、すでに理事長や総長など主要なメンバーが揃っていました。まずは情報を得ようとテレビをつけると、思っていた以上の事態の深刻さが明らかになりました。そこですぐに理事会の中止を決定し、その5分後には対策本部を設置したのです。
本校では、2年ほど前から災害時の危機管理に関するマニュアルを作成する作業に取り掛かっていて、それが完成したのが地震発生の4ヵ月前だったのです。今回はたまたまタイミングがよかったと言えるのかもしれません。しかし、いつ起こるか分からない災害でも、心がけがあるかないかで、その対応に大きな差が生じることを実体験したのです。