「冷静で礼儀正しい帰宅困難者」

東日本大震災(平成23年3月)

冷静で礼儀正しい帰宅困難者
~トラブルなく、ゴミも残さず~

(東京都 40代 男性 消防学校職員)

荒川消防署へ消防訓練の視察に行っている最中に地震は起こりました。私は災害の対応のため、渋谷区にある消防学校に戻らなくてはなりません。すでにJRや地下鉄などの公共交通機関がストップしていたので、タクシーを拾って消防学校へと戻りました。道中、甲州街道には徒歩で帰宅する人々が集まり始めていました。

消防学校の職員約100人、生徒約50人が震災非常配備態勢に入り活動していると、本部から帰宅困難者受け入れの指示が入りました。しかし、決まった対策はありません。そこで急遽、計画を作成し、人員の配置、受け入れ場所、必要な物資などを検討し、夜10時30分には受け入れを開始。トータルで208名の方々を受け入れましたが、翌朝7時45分に最後のかたが帰られるまで、誰一人として不平不満を言う人はなく、トラブルひとつ起こりませんでした。皆さんが非常時にも関わらず、マナー良くルールを守って行動した結果でしょう。ゴミを残さず、お礼を言って帰られる姿に、私たちは深い感銘を受けました。

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