「避難勧告が出て夜中に避難」

平成19年台風第9号(平成19年9月)

避難勧告が出て夜中に避難
~解除まではと120人が集まる~

(平塚市 60代 男性)

あの日、午前3時半ごろ、市から避難勧告※が出ました。相模川が増水したということでね。私は自治会長になって初めての年でしたから、あわてたというか、何がなんだかという感じでした。夜中だし、どうしようと。でも知らせなきゃいけないなと。組長のところに行って「みんなに声をかけてください」と頼んだり、幹事に手分けして電話で知らせるようお願いしたりしました。

それでも、当時、雨は大した降りじゃなかったので、「パソコンで見ているけど、まったく心配ないですよ。ちゃんと情報を見て、必要なら行きます」と言う方もおられて、「じゃあ、よく見ていて逆に我々に教えてください」といったやりとりもありました。

50メートルも行けば川が見えますからね。行ってみると、水はまだ下の方でした。住民の中には、「これでまだ水かさが増えるのか」とか、「もしこれ以上状況が悪くなった時はどうしてくれるんだ」とかいう声もありましたが、勧告が出たからにはということで、総勢120名ぐらいが応援協定※にしたがって、近くにある工場の社宅に避難しました。

社宅と言っても従業員の方が住んでおられますから、部屋には入れません。避難勧告が解除になる7時半ごろまで、みんな廊下や階段で過ごしたわけです。「もし、避難指示に変わったらどうしよう」とか考えていたから、不思議と長く感じませんでしたね。

※避難勧告とは、その地域の居住者等を拘束するものではないが、居住者等がその「勧告」を尊重することを期待して、避難のための立退きを進め又は促す行為のこと。

※応援協定とは、行政機関と民間事業者又は他の行政機関等との間であらかじめ協定書を交わし、災害時における人的・物的支援についての協力を確保するためのもの。

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