前線による大雨(平成22年10月)
もし、私が残っていたら・・・~できなかった大雨情報の把握~
(奄美市 60代 女性 介護施設職員)
悪夢のような1日でした。施設は認知症の方9人を抱え、そのうちの3人は身体的にも不自由で車いすが必要な方たちでしたが、2人の方が大雨の犠牲になってしまいました。
あの日、私が夜勤明けで家に帰って休んでいると、交代勤務の職員が道路の冠水やがけ崩れで来られなくなったとの連絡が入りました。私は「夕方の5時過ぎには戻るから、利用者さんが不安にならないようにケアをしっかりしてください」と残った2人の職員に頼みました。
その後も連絡を取り続けましたが、昼の食事の最中に一気に水が押しよせたとのことで、職員がそれこそ命がけで利用者さんの命を守ろうとしましたが、残念な結果となりました。
一番の反省点は、パソコンの前に座るなりして、情報を収集する術をもたなかったことです。もし私が残っていたら大雨の情報を早めにキャッチすることもできたかもしれませんが、交代要員が来られず、1人がおむつのケア、1人が食事のケアをしないといけない状況でしたからね。状況の把握まで手が回らなかったことが残念でたまりません。