前線による大雨(平成22年10月)
朝がたの小雨に油断~台風に比べ危機感少なく~
(奄美市 70代 男性 地区役員)
あの日は全く、大雨の予想はしていませんでした。朝がたは小雨だったものですから、家内と畑でも行こうと言っていたくらいです。台風だったらもっと危機感をもっているんですけどね。
それが午前10時を過ぎて急に猛烈な雨が降ってきて、集落の80%近くが海みたいになって、道路は冠水し、家も全部床上浸水になりました。これは大変よということで、ほとんどの方は公民館に避難してもらいました。
道路が冠水で通行止めですよとか、誰がどこに避難していますよといった情報を地元のFMが放送していましたが、停電でしたから電池式のラジオを持っている人以外は情報が入りませんし、昼間で停電に気づかず全く異常を感じていなかった人もいました。
実際、青年団が避難していないお年寄りの家に行ってみると、「部屋の畳が浮き上がってきて初めて気がついた」と言われました。そういう人たちは青年団の連中におんぶされて避難しました。
降り始めは小雨でしたから、まさかあんな大雨になるなんて、誰も思っていなかったのです。