福岡水害(平成15年7月)
地下鉄の軌道内に水が入ったら大変
~必死の作業で、翌日運転再開~
(福岡市 50代 男性 地下鉄職員)
地下鉄って、駅の部分が少し高い位置にあって、駅と駅の間はそれより低い位置になっていて、少しぐらいの浸水なら駅まで水が上がってこないようになっているんです。
でもあの時は、入ってきた水を排水ポンプで吸い上げ、近くの川に流そうとしてもその川が満杯で水を排出できず、駅の方まで水が来てしまいました。
電車を左側の線路に行かせたり、右側の線路に行かせたり、線路を動かす『転てつ機』というものがありますが、電気で動くものなので、それが水に浸かると電車を走らせたい線路の方に動かしたくても動かせない状態になってしまいます。
軌道内には他にも電気系統のものがたくさんありますから、あるものは部品を交換し、あるものは完全に乾かすというやり方で対応しました。
地下鉄は市民の足ですからね。「2日、3日は動かせないよ」という声もありましたが、必死で作業をした結果、翌日には運転を再開することができました。